肥料登録の植害試験

最近、ホームページから乾燥菌体肥料や汚泥発酵肥料の肥料登録のための植害試験のご依頼をよく頂いております。試験方法などについて問い合わせを頂くことも多くなってきたので、参考までに記します。
植害試験の方法については、FAMIC(農林水産消費安全技術センター)のWebサイトに記載があります。と言っても、このページ見てもよくやり方がわからないかと思います。
試験自体は施肥の基準を変えて小松菜を栽培するだけですが、これが結構難しかったりします。
まず、試験に使う鉢です。「試験容器は内径11.3センチメートル、高さ6.5センチメートルの鉢(ノイバウエルポット)を用い」とありますが、ノイバウエルポットなんてその辺では売っていません。これはプラスチックでできた植木ばちなのですが、一番の特徴は底に穴がないってことです。穴が無いのは水やりの時に肥料分が流出してしまうと影響が不正確になってしまうからなんですが、穴がなければ水やりが難しいです。試験方法には「試験容器中における土壌の水分は、水を加えて最大容水量の50~60パーセントとなるようにする。」って書かれています。つまり、適当な水分量を保つように少しずつ水をやるわけです。
ところが、土壌によって適切な水分量がかなり変わりますので、最大容水量の50~60パーセントに保っても小松菜の生育に適した水分より多かったり少なかったりするので、様子を見ながら灌水量を変えなければいけません。
試験期間は3週間ですが、その間水やりは最低1回/1日、最後の方は1日数回水やりが必要です。試験をしている間は休みが取れないことになります。人工気象機などを使用すると若干管理は楽になりますが、それでも水やりが毎日必要なのは変わりません。
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水やり以外は手順書に書いてあるやり方に従うだけでそれほど難しいことはありません。ただ、結構面倒くさいのが肥料の計量です。
通常は3連で試験をしますので、標準区、供試肥料区(4水準)、対照肥料区(4水準)×3で27個のポットが必要です。すべてに化成肥料を施肥し、しかもそれぞれ硫酸アンモニア、過りん酸石灰、塩化加里を施肥しますので都合化成肥料を81回、試験の肥料を24回計量が必要となります。
FAMICのサイトには「試験期間以外でも試験ができる」と書いてあるため、よく肥料をつくっている会社が自分で試験をして登録申請をしようとするらしいですが、ちょっと有り得ないような試験結果を持ち込んでくることもあるらしいです。
ちなみに、試験の申請があるとFAMICでも植害試験を行います。(向こうで試験をするなら試験結果を添付しなくても良いような気もするのですが)ので、試験結果を偽造して申請してもバレてしまいます。
こういう難易度の高い試験は専門性が発揮できるので当社の得意とするところです。ただ、最近試験をしていて、「ちょっと肥料の出来が悪いな~」と思うことがしばしばあります。本当なら肥料の製造から指導させてもらえればよりよいお手伝いができるのに・・と思う次第です。

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