設備投資とリース契約

11月も半ばとなりすっかり冷え込みが厳しくなってきました。今年は10月まで異常に暖かかったのでこの寒さが身に染みます。
今年も残すところあと1ヶ月と少々。ついこの間正月だった気がするのですが、一年経つのが早いことには驚くばかりです。

当社は12月末決算なのでいよいよ追い込みが入ってきました。と言っても決算だからと言ってなにか特別なことをする訳では無いのですが、当期利益の着地点を最終予想して、来期の投資計画などをごにょごにょと考える時期です。

最近、ちょっと高額なものを購入しようとするとよくリースを勧められます。たしかにリースにすると月々の支払金額は一見少なくなり、銀行の与信枠も維持できます。ただ、リースと言っても投資することに変わりはありません。

投資をすると言うことは投資回収ができるかどうかが問題であり、キャッシュフローの計算は別の問題です。投資回収ができないものに投資をすると言うことはROA (Return On Assets=総資産利益率)の低下を招き、結局は経営を圧迫していきます。

経営者の責務でもっとも重要なものの1つに、次の投資をいつ、何に、どれくらい行うか判断するということがあると思います。企業は常に適切な投資を続けなければ競争力を失っていきますが、過剰な投資を行えば資金回収ができず事業の継続が難しくなってしまいます。
ROAは10%程度が目標とされていますので、投資したものに対して10%以上の利益がなければいけないわけです。
それぞれの物的、人的投資が果たして10%以上の利益がでるかどうか、投資の度に悩み所です。

例えば新規の仕事で必要となる運搬容器などの備品は計算すれば償却できるかどうかは割とはっきりと見えます。しかしながら直接利益につながらないもの、たとえばハカリだったり安全衛生の設備だったりは直接利益には寄与しないため、投資するかどうかとても悩みます。ハカリを買っても売上が増えるわけではありませんので。

中小企業の経営者は投資判断から労務管理や人材育成まで、常に悩んでいるから一年が早く過ぎていくのかもしれませんね。

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