静岡県への産業廃棄物搬入

最近思うのですが、このブログちょっと業界ネタに走りすぎているかもしれませんね。業界人には非常に受けがいいのですが、それ以外の人からはちょっと・・。まあ、「本音のリサイクル」ですので勘弁してください。

今日は静岡県の産業廃棄物行政に関する話題です。

当社では食品リサイクルを行っていますが、それに伴ってプラスチックの容器や包装が廃棄物として発生します。今までは焼却処理していたのですが、リサイクルした方がコストが下がりますし良質なポリエチレンを燃やすのももったいないのでマテリアルリサイクルすることにしました。具体的には、洗浄を行い破砕をします。とはいえ、洗うのは簡単ではないので洗う機械を持っている知り合いの産廃業者に委託することにしました。

で、その業者が静岡県なので、静岡県に県外廃棄物搬入届を出すことに。今、多くの都道府県では条例などにより県外の廃棄物を処理のため持ち込む場合には届出を出す必要があります。愛知県にもこのような条例がありますが、愛知県と静岡県の一番の違いは静岡の場合届出を排出事業者が直接出さなければいけないということです。

つまり、他府県の排出事業者が静岡県の産廃業者に処理を委託する場合、届出を静岡県の行政庁(静岡県の場合保健所)に持参しなければいけないのです。愛知県の場合、この書類は代理人の提出など認められています。

よほど価格的にメリットがある場合はともかく、普通は廃棄物の処理を委託するためにわざわざ書類を持っていこうなんて言う酔狂な排出事業者は多くありません。ので、静岡県に持ち込まれる産業廃棄物の量は非常に少なくなっています。逆に、静岡県から愛知県へ持ち込まれる産業廃棄物の量は逆の流れに比べて数倍になっています。

廃棄物は出来るだけ発生した場所で処理した方がいいのは確かですが、愛知と静岡は交通の便もいいですし処理施設によって得手不得手もあります。一方的に持ち込みに関して障壁をつくるのはおかしいですね。もし、発生現場での処理を謳うのでしたら、静岡県として愛知県へ廃棄物の流出に関する規制をかけるべきです。それを行わずして持ち込み規制をかけるのは単なる地域エゴだと思いますね。各県がこのようなことをやり出すと排出事業者が負担する処理のコストがあがりますしリサイクルにも逆行するだけだと思います・・・。