前のエントリーでも書きましたが、産業廃棄物っていうのはすごい量が発生しています。日本全体で1年で4億トンということは、1人当たりで直すと4トンです。主婦も赤ちゃんもおじいさんも含めて1人4トンです。
普通の生活をしていると、1年間で4トンもゴミ出していないよ、って思う人も多いと思いますが、工場や建築現場では驚くほど多量のゴミが出ます。
当社はこの業界ではまだ零細なベンチャーですが、それでも月に数十トンの廃棄食品を扱います。法的に言うと廃棄物に含まれないもの(有価物)も多いですが。
1つの工場から毎日数トン廃棄品が出るのはごく普通です。町中にある町工場のような豆腐屋さんからも毎日おからが何トンも発生します。
食品リサイクル業界の感覚で言うと、
1日10トン・・多いなぁ
2トン・・結構出ている
1トン・・まあまあの量
500kg・・結構少ない
100kg・・少なすぎてリサイクルできない
ってところでしょうか。
当社の最近の研究テーマは、「1日100kgの廃棄食品をリサイクルするにはどうしたらいいか」ということです。
流行の言葉で言うと、ロングテールのビジネス展開っていうやつです。
投稿者: eco
産業廃棄物のイメージ
年度末で忙しい日々が続いています。当社は12月決算なので、昨年までは年度末と言ってもそれほど忙しくも無かったのですが、今年は補助事業を2つやっていますので、結構あわただしいです。
当社は産業廃棄物の処理に関する許可があります。以前より何回か書きましたが、製品単価を考えると当社の受入単価が逆有償(お客さんが処分費を負担する)ものもありますので、取り扱いには産業廃棄物処分業の許可が必要となるわけです。
脱サラして仕事始めて産業廃棄物の業界にも接点を持ったのですが、よく人から「怖い人が多いんじゃない?」って言われます。なんか世間ではとても悪い人がいる業界に思われているようです。
許可を取って3年、産廃業界の知り合いも多いですが、世間で思われているようなことはありません。だいたい、年間4億トンも産業廃棄物が出ているわけで、悪い人が多ければ不法投棄の山がそこら中に出来てしまいます。
ただ、顔が怖い人は多いかもしれませんw
個人的には、もっと服装とか髪型、持ち物とか気をつけた方がいいのにと思ったり。
臭気判定士
臭気判定士という国家資格を持っています。悪臭に関する測定をすることができる資格です。
悪臭の分析する際に必要なため、嗅覚が正常かどうかの試験があり、5年に一回受けなければ行けません。
昨日はその嗅覚検査に行ってきました。
自分は嗅覚には自信があるのですが、アレルギー性鼻炎のため年の半分は鼻炎という状態です。
ので、昨日から点鼻薬を使い万全の体制で臨んで試験を受けました。おかげでちゃんと合格できました。
悪臭は分析できますが、悪臭公害の難しいところは臭いって言うのは気分の部分もあると言うことです。
気になり出すと我慢できなくなります。
当社も行っている堆肥化でも苦情がでている工場の話などを聞くことがよくあります。堆肥化の場合、原料の選択で相当臭いが軽減できるんですが、廃棄物処理業として堆肥化を行っている場合「どんな原料でも受け入れますよ」みたいなところが多いのが原因かと。
未来少年コナン
コナンと言えば最近は探偵のようですが、73年生まれの自分にとっては未来少年コナンです。再放送を見た世代ですが。未来少年コナンはよいアニメですよね。個人的には宮崎監督の作品の中ではルパンとラピュタ、それにコナンが3大傑作だと思っています。
閑話休題
コナンの中で、プラスチックを採取してエネルギーに使用しているという場面があります。今はプラスチックのリサイクルは相当普及していますが、埋めてあるものを掘ってまでリサイクルしている例はほとんど無いと思います。
結局、リサイクルが進むかどうかはコストの壁です。石油の値段が50ドル/バレルならペイしない事業でも、将来石油が枯渇したら本当に夢の島を掘り返す時代が来るのではないかと思います。
個人的には地球温暖化には懐疑的というか、現状のデータだけでは何とも言えないと思っていますが、それとは別に過去数億年の太陽エネルギーが蓄積・変換された石油を我々の世代が浪費してもいいのかと思います。CO2の排出という意味でなく、限りある化石燃料の利用という意味で何らかの対策が必要かと思います。
エコフィードシンポジウム
昨日は名古屋でエコフィードシンポジウムがありました。いろいろと教えてもらっている日大の先生と小田急の人が講師をされていました。うちのお客さんの養豚農家や食品事業者さん、同業のエコフィード業者と知った顔が多く、なんか変な雰囲気です。
昨日は午前中現場で作業してそのまま会場へ行ったので、エコフィードをトラックに積んだままコインパーキングへ駐車。エコフィードシンポジウムにエコフィードを持って行っていたのはおそらく自分だけです。[E:typhoon]
ところで、昨日のシンポジウムのお題は「エコフィード普及のために」という感じのものでした。でも、エコフィード普及を一番阻害しているのは、昨日のシンポジウムを主催している配合飼料安定供給機構です。
ここは、その名前の通り配合飼料を安定的に供給するための組織で、配合飼料の値段が上がったら基金から補填金を出すという組織です。エコフィードを使うか使わないかはやっぱり結局値段です。配合飼料が安ければ、だれも手間がかかるエコフィードなんて使いません。トウモロコシに税金でもかけて、その分農家への戸別所得保障をだせばエコフィードの普及なんて難しくないと思います。
ま、こういうシンポジウムをやるっていうのは、これがホントのマッチポンプだと思いますね。