事業戦略の定義

今週は木曜日、金曜日、土曜日と展示会出展していました。
当社は展示会にはかなり良く出るので慣れたものですが、その間会社にいなくて業務が滞るのはいつまで経っても変わりません。今回は少しですが成果が上がりそうなのが救いです。

と言うわけで展示会も終了したので、今は一人音楽を聴きながら晩酌をしつつ来期の事業計画などについて思索しています。当社は12月末決算なので、残すところあと4半期だけになりました。来年の計画を固める時期に来ています。

 

スコッチ

私は中小企業家同友会という経営の勉強会に入っており、そこで経営指針という名の事業計画の勉強をしています。事業計画にもいろいろなフォーマットがありますが、中小企業家同友会では「経営理念」「ビジョン」「方針(戦略)」「計画(戦術)」という様式で経営指針と呼んでいます。

経営者たるもの、もちろん数字や日々の業務管理を疎かにすることはできませんが、やはり根幹となるのは経営理念であることは間違いありません。中小企業家同友会では経営理念について非常に重きを置いていますが、一方、ビジョンや戦略に関しての取組には少し弱く、中小企業家同友会の会員でも戦略をきちんと確立できていない企業がままあるように思います。

よくあるのが、「これが戦略だ」と言っているのがただの戦術であるケース。では戦略とはなにかと言うと、基本的には事業ドメイン(領域)をどうするかという点であると思います。激変する時代において、事業ドメインの定義は会社の存亡にかかわるものであり、中小企業に限らず、コダックや日本の家電メーカーなども事業ドメインの方向性が誤っていたことが凋落の原因となった訳です。その根底となるのは自社分析や情勢分析の甘さ、リソースの配分の誤り、ビジョンや理念の欠落などがあるのではないでしょうか。もっとも、中小企業の場合、儲かりそうだからなどの安易な発想で新規事業始めたりするケースも多くありますが(^^)

中小企業家同友会での学びを通じて、当社も新たな事業分野に進出しようとしています。自社分析を行い勝算ありとみて戦線拡大していますが、脆弱な企業基盤の元での戦線拡大は、第二次世界大戦における日本軍における兵站線のごとくリスクを伴うものです。
社内組織をどう確立していくかが今後の勝負の分かれ目になるかと思います。皆様のご指導ご鞭撻のほどお願いします。

雇用環境の変化について

早いものでゴールデンも終わってすっかり春も終わりに近づいてきました。当社は祝日は出勤なので、連休も関係なかったのですが、慌ただしい日々が続いています。このまま行くとあっという間に年末になりそうな予感です。
忙しい理由の一つとして、採用活動を行っているからというのもあります。業務の拡大と将来を担う会社の組織体制の構築のため、昨年に引き続き新卒採用活動を実施しています。

採用活動を行っていると、今は非常に売り手市場になっていることを改めて実感します。しかし、それは景気が良くなっているわけでは無く、少子化が急激に進んでいるという要因が大きいです。
私は昭和48年生まれで第二次ベビーブームのピークの世代ですが、48年生まれはおおよそ200万人ぐらいです。ところが現在の21歳は120万人ぐらいしかいません。団塊の世代では200万人以上で、それらの世代がどんどん退職する時代となってくれば当然のごとく人手不足になります。
当社ではアルバイトの方は全員60歳以上ですが、アルバイト求人をしていても感じるのが定年退職する年齢がどんどん高くなっているということです。その理由として若者の採用ができないことも大きな要因かと思います。
政府の見解としては「景気回復にともない失業率の低下が実現した」といった脳天気な発表が見られますが、労働人口の減少は生産にも影を落としつつありますし、消費の減退や社会保障制度の崩壊にもつながり国家の存亡にかかわる大問題であり楽観視できるものではありません。

他方、海外の労働力を期待する意見もみかけますが、個人的には外国人労働者に対して懐疑的です。一昨年中国に行って実感したのは、海外の所得水準の向上です。中国の沿岸部では工場労働者でも月給10万円近くあり、日本での研修生としての単純労働では見合わなくなってきています。オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなどでは日本の1.5倍~2倍の給与水準であり、もはや日本で働くことの経済的なメリットが見いだせなくなってきています。日本の一人あたりのGDPは世界20位であり、中進国に近い水準まで低下してきています。アジア各国の少子化も進んでいることから、諸外国との人材確保競争になれば勝ち目は少ないでしょう。
そもそも、世界的に移民に関して軋轢が起きているのは、移民を単純労働者として安価な労働力としての受入を行うからであり、国家の発展を考えればむしろ所得水準の高い高度人材に対しての門戸を開くべきかと思います。私案ですが、外国人労働者は日本人の給与水準や最低賃金より高くする代わりに一切の制限を無くするといった施策がとられてもよいのではと思います。

と言いつつ、当社は中小零細であり多くの人数を採用するわけではありません。当社の存在意義と魅力を高め、収益力を上げることで良い人材に来て頂くことは決してできないことではありません。選ばれるよい会社をめざしてがんばりたいと思います。

ちなみに求人の募集要項はこちら↓へ
http://www.jobway.jp/co/1000313585/index.html

財務の分析

相変わらず慌ただしい日々を送っていますが、気がつくともう11月も後半で、年の瀬も迫ってきました。
当社は12月末決算なので、決算数字が見えてきたところです。事業を始めてから1年過ぎるのがあっという間で、本当にすぐに決算になってしまうことに驚くばかりです。

現在は決算に向けて財務諸表をみながら来期の計画を練っています。経営者の役割として、資金の調達と調達した資金の配分を計画することが重要な仕事です。社長を10年もやっていると、決算書をながめていろいろなことが見えるようになってきました。

私はいろいろな経営者向け勉強会に参加しています。財務の勉強の機会も多くありましたが、案外勉強会に参加するような人でも決算書が読めない人がたくさんいます。肌感覚的には、中小企業経営者できちんと決算書が読めるのは2~3割では無いでしょうか。

決算書が読めたらすぐに儲かるようになる訳ではありません。あくまでも現状の把握に過ぎません。でも、現状把握ができなければ将来の道筋を立てることができません。かっての高度経済成長時代では、とにかくがんばれば結果がついてきたかもしれませんが、マーケットの大きな拡大が見込めないこの時代では繊細な舵取りが求められています。
以前、ある勉強会で「決算書は社長の経営の性格がでる」というお話しを聞いてなるほどと感心したことがあります。どうやって資金調達し、その資金をどのように投資して、どういった結果が得られているかが会社の通信簿として出ているのが決算書ではないかと思います。

会社の経営状況について税理士に相談している経営者をよく見かけます。税理士は税金を適切に納税するのが仕事であり、経営の状況を把握することは資格の範囲に入っていません。もちろん、経営コンサルタント的に経営相談を受けるスキルを持つ税理士の方は多く見えますが、それは資格とは無縁なものです。また、コンサルタントは様々なアドバイスや手法を提供してくれますが、会社のことを一番よく知っているのは経営者自身であり、特に投資計画は経営者が判断すべき事項であるかと思います。「こういう機械を買ってもいいか?」と税理士に聞くのはナンセンスです。

私は事業を始めて数年間は自分で記帳をしていたので、会計の知識がつきました。その後、本を読んだり勉強会に参加して決算書を読むことができるようになりました。決算書を読むと言ってもそれほど大仰なことではなく、四則演算ができればだれでもできるものです。それを「自分は数字には弱いから」と言って勉強しようとしない経営者が多くいるのは残念なところです。

分析をすればするほどわかるまだまだ不十分な自社の経営も、数字把握により改善し、目指す方向に進めていきたいと思っています。

 

農業におけるシステムの導入

新年度も始まりましたが、相変わらずバタバタと落ち着きの無い日々を過ごしています。当社の決算は12月なので、数年前までは年度末と言っても関係なかったのですが、最近は補助事業をいくつか取り組んでいますので年度末、年度初めの書類作成が多く追われる日々です。

そんな中で、当社では販売管理システムを導入することを検討しており、システム導入の費用に充当すべく補助事業の書類を作成しています。最近、業務拡大に伴いお客さまとの取引件数が増加してきており、どうにもこうにも手が回らなくなってきたので業務効率の向上をはかるためにシステム導入を検討している次第です。手書き伝票とFAXで処理することの限界を感ている今日この頃です。

零細企業である当社が販売管理システムを導入するのは大きな投資ですが、顧客情報の集約化により業務効率の向上だけではなく、データ分析により次の仕事への展開を図っていきたいと思っています。これからの時代はシステムをいかにうまく使いこなしていくかが求められています。

最近、当社のお客さまである農家でもシステム導入が徐々に進んでいます。たとえば、稲作オペレータ向けのクラウドシステムでは、圃場とGPS位置データをひもづけし、それぞれの圃場での作業履歴、収量データなどを蓄積できるような仕組みがとられています。それぞれの田んぼでどんな作業をし、どれぐらい収穫したかを記録することでそれぞれの田んぼの成績がきちんと把握できるようになるわけです。いわゆる「見える化」というやつです。作業効率が悪い圃場、収量が劣っている圃場(さらには作業効率が悪いスタッフ)がどこなのかが一目瞭然になるということです。

豊作計画
豊作計画

事業の改善には現状の成績を正確に把握することが非常に重要です。現在の成績把握がその次の「カイゼン」につながります。自社内での比較、さらには他社との比較をすることで今の立ち位置が明確になるわけです。

 

同様のシステムは畜産農家向けのものもあります。畜産農家も個体の成績を把握することで、成績改善、事業収支の向上につなげることができます。たとえば、豚屋さんでは母豚あたりの離乳頭数、離乳体重、出荷日齢、日増体量、投薬履歴、飼料給与量といった項目を管理することが求められており、これらの管理項目をクラウドを利用してデータを蓄積すると言ったことが行われています。

ただ、システムは非常に大きな武器ではありますが、所詮は道具であり手段に過ぎません。本当に成績がよい農家は紙ベース、Excelベースでもデータをきちんと残す習慣があり、データから分析を行なう事を実践しています。Excelでも使いこなしようでは強力なデータベースとして利用することができ、当社のお客さまでもExcelに過去のデータをすべて入力して、成績の推移を把握されている方がみえます。
逆に言うと、今まで記録するという習慣が無い人がシステムを入れたからすぐに記録するようになるかは怪しいところです。記録する習慣が無ければ、いくらシステム導入しても結局は記録を残すことは無く終わってしまいます。(昔からの真の職人気質の方は記録すること無くあらゆるデータを記憶されていることがありますが・・・。)システムは便利な道具ではありますが、目的では無いことを念頭に置くことが重要です。また、単に記録するだけでは無く、それを比較分析する能力も必要となります。

これは、農業だけでは無く、あらゆる分野においても言えることかと思います。データ記録する習慣を確立し、いかに記録を活用していくかがこの激動する社会情勢で生き残っていくために求められています。当社も自社の立ち位置を把握し、次への戦略を打ち出すことができる企業になれるように努力していきたいと思います。

年頭所感

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

今年は正月の休みの並びがよく、1日から3日まで会社はお休みとすることができました。当社は年間通じて土日休み、祝日完全出勤で土日以外の休みは元旦のみです。なお、年間休日は105日と休みは少ないですが、1日7時間勤務なのでブラック企業という範疇には入らないと思っております(笑)

元旦

短い休みですが、当社は12月末が決算であり今期以降の事業の組み立てをいろいろと思索しています。残念ながら、昨期は自分としては不本意な内容でした。これも、社長の力量の至らなさによるものと思っています。今期は昨年の反省を踏まえ、たしかな事業進展を目指していきたいと考えています。

このごろ事業を行っていく上で、会社の存在意義の重要性について強く感じています。当社はリサイクルという事業を行っており、社会において無くてならないものであると自負しています。しかし、飼料、肥料という製品として製造しているものの、そのニーズは不安定であり付加価値の創造はまだまだ不十分であり、事業の存在意義は脆弱であると思います。
リサイクルによって製造される飼料、肥料はバージン素材が安価であるため、どうしてもリサイクル製品の価格はそれよりも低く抑えられてしまいます。たとえば、輸入された飼料用トウモロコシは1kg30円程度であり、鉄や石油より遙かに安価です。
存在意義を高め、事業の継続発展を目指すために、更なる川下である農業分野にも参入を行い付加価値の確固たる確立を行っていきたいと考えています。例えば、生産者が販売する価格は豚肉が1kg500円、牛乳は1L100円であり、しかも普遍的な価値を持つものとなっています。高いノウハウが要求される農業への参入は簡単ではないことは十分承知していますが、難しいからこそやりがいがあると感じています。

他方、これからの日本の農業はTPPをはじめとするグローバル化の影響が増大していくことは間違いありません。しかしながら、ファンダメンタルズとしての世界人口の増加による食糧供給の不安定化は確実な将来であり、日本の相対的な国際競争力の低下により食糧の供給に対する存在意義は増大していくことと考えています。

ドラスティックに変化していく社会の中、中小ベンチャー企業が世間の荒波のなかどう進んでいくか非常に繊細な舵取りが要求される時代となっています。社会の中で確かな存在意義を確立するとともに、当社の事業を通じすこしでも社会変革を行えることができたらという壮大な野望を持ち、今後の事業を進めていきたいと思います。

インターンシップの受け入れ

このところ、多忙な日々が続いており、久々の更新となりました。
そんな忙しい夏でしたが、今年は新しい試みとしてインターンシップの受け入れを行いました。

今回はご紹介で会社の近くの人間環境大学の学生さん4名がインターンシップとして参加されました。
学生さんは授業の一環としてインターンシップに参加されているのですが、受け入れ企業としてもいろいろと勉強になることがあります。
今時の学生の気質がわかるだけではなく、教育体制や社員教育のあり方なども考えせられるものがありました。

実習内容は、現場での選別作業、回収作業の同行、お客さま訪問の同行等々、多岐にわたる作業でした。
普段は重機で行なう切返しを人力でやってもらったのですが、さすがにこたえたようです。人力でやることで内部の状況などを体感することができ、より理解が深まる・・と思ったのですが体力的には結構きつかったようです。

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インターンシップを受け入れて、当社のスタッフも若い人が入ることで刺激を受けていたようです。当社は現在は中途採用だけですので年齢構成が偏っていますが、今後は新卒採用も行うことで将来的な社内体制の整備をはかっていくことが必要ではないかということを意識させられました。

当初は地域への貢献という意味でインターンシップを受け入れしたのですが、当社にとっても有意義な経験をつむことができました。地域社会との共生は、実は自社にとっても意味あることである・・改めて考えさせられ、良い機会でした。

老舗企業の強み

ここ数年、年度末が忙しくなっています。補助事業を受けているのが主な原因なのですが、今年はとくに尋常ならざる忙しさでした。大量の書類締め切りに追われていて、本当に終わるのだろうかと絶望的な気分になっていましたが、終わりましたヽ(^0^)ノとは言え、まだ残務がありますけどようやく目処がついてブログを書くことができるように。

忙しすぎて自分でもすっかり忘れていましたが、今年の3月は創業10周年でした。実際は最初の2年はほぼ業務を行っていなかったので、事業を行ってからは8年ですが。それにしても思いおこすとこの10年のことが比喩では無く走馬燈のようによぎります。最初の2年は当然収入ゼロで、事業を開始した3年目もほとんど売上が無くお先真っ暗な状態でした。そこからなんとか今まで継続的できたのは、ひとえに応援してくれる皆様のおかげだと感謝しています。まだまだ脆弱な会社基盤をどうやって強固なものとしていき、未来に渡って継続できる企業に変革していけるかが目下の課題です。

当初は汚泥の堆肥化を目指して事業を始めたのですが、現在は事業の主体がかなり変化をしました。事業計画もろくに無く事業を始め、いきなり行き詰まって事業の転換をはかり、その後も当社の強みを生かせる分野を模索してきた結果、事業内容が変わってきました。

事業を始めたときは、顧客ゼロ、仕入元ゼロ、借入先ゼロ、東三河に出てきて知り合いゼロという状態からのスタートでした。顧客ゼロが大変なのは当然として、仕入元が無いのも事業を営む上で大きなハンデです。そういうリソースが少ない中、事業の内容を転換することは大きなリスクでしたが、自社の強みを最大限生かす方向を常に模索してきた結果、現在まで事業を継続できたものと考えています。

翻って、当社の周りやお取引先には創業100年を超えるような老舗企業が多くありますが、その中の多くの企業が現在の事業に安穏と甘んじており、積極的に新分野に進出することを怠っているように見えます。移り変わりの激しい世の中で、現在の事業が今後も継続可能な環境にあるか非常に先行きが見えない時代になっています。そんな中で新規の分野に取り組まないのは事業の大きなリスクファクターだと思います。長い間事業を営んでいる会社は、含み資産はもちろん、数多くの取引先、従業員など、有形無形の資産を多く保有しており、それが会社の強みとなっています。よく「うちは何も取り柄が無いから」と言う社長がいますが、事業の継続自体が強みになっており、それが故に信用調査会社の評点では事業の経歴年数が入っているわけです。資産を生かし切れない会社を見ていると、「ああ、もったいないなぁ」強く思います。

当社は常に新しい取り組みを模索し、すべての取引先、従業員、その他関係する皆様方のニーズに応える会社を目指していきたいと思っています。
今後もよろしくお願いいたします。

 

子供達の未来のために

私事で恐縮ですが、先日我が家に子供が生まれました。身近に子供がいないこともあり赤ちゃんとほとんどふれあうことが無く40年を過ごしてきたので改めて新生児の小ささに驚く次第です。大人の数分の1しかない体に大人と同じ器官が入っていることに感心をしています。(理系人間なので ^^;)

当社の会社案内に「子供達の未来のために」という文言を記載していたのですが、その言葉の重さに改めて感じ入る次第です。

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22世紀まで生きる可能性の高い彼女は、これからの苦難の日本社会を生き抜いていくことになるかと思います。先の見えない閉塞的な雰囲気が蔓延する時代において未来を見据えて生きていってほしい、そんなことを寝顔を見ながら思います。

次世代のために我々は一体何ができるのだろうか、企業と個人の存在意義を改めて考えさせられます。

何のために経営をするのか

年度末、年度初めの怒濤の書類作成もおおむね終わりました。書類作成だけならいいのですが、打合せに北関東から関西まで行ったり来たりしていたので疲れました。ロングスリーパーなのに睡眠時間が短い日々が続いて辛かったです。

そんな年度初めのさなか、先週末は愛知中小企業家同友会の経営指針作成講座に泊まりがけで参加してきました。

中小企業家同友会では経営指針作成を強く求められます。中小企業家同友会では「経営理念」「経営方針」「経営計画」の三つを総称して「経営指針」と呼んでいます。
これらの計画をまとめ、従業員他のステークホルダーにたいして公表すること、それが経営の基本だと教わります。

会に入る前にはあまり意識したことがなかったのですが、周りの中小企業の経営者を見渡していると、なにを目標として、どういう戦略を立てていくかが全くなく場当たり的に経営をしているケースが多くあります。どういう会社にしていくかがはっきり見えることにより確固たる経営が初めてできる訳です。

今の日本の閉塞感も日本の政治が確固たる理念が欠落しており、目標と計画がないことが大きな原因ではないでしょうか。将来どうなるかという未来像が見えなければ安心して日々を過ごすことはできません。このことは日本全体も中小企業も同じではないかと思います。

当社はおかげさまで(利益はともかく)売上は増えていますが、今のままの個人商店では早晩行き詰まるのは目に見えていますから、今のうちに組織としての形態を確立し、将来への道筋を打ち立てる必要があると思い経営指針の講座に参加したわけです。

半年にわたる経営指針講座のうち、最初の3日間は経営理念について考える時間となっています。とくに、2日目、3日目は泊まりがけで「何のために経営するのか」ということを討議します。
2日間にわたって創業まで至る経緯、これまでやってきたこと、今後どうしたいかということを生い立ちから掘り下げて話しているうちに、自分の考えが整理できてきました。

思えば今までは日銭を稼ぐことに汲々としてきましたし、おもしろ半分のゲーム感覚で経営をしてきたようにも思います。これから企業として発展していくためには、確固たる目標をもち計画を打ち立てて進めていくことが重要である、そう気付かせてくれた2日間だったように思います。

有意義な時間でしたが、寝不足が続いていたところに朝の10時から夜中2時まで経営理念について考えるのは相当疲れました。

講座は秋まで続きます。しっかりと勉強して未来像の見える経営指針を作成し、企業発展につなげていきたいと思います。

見積合わせの重要性

遅ればせながらあけましておめでとうございます。多くの会社は今日まで年末年始の休暇かと思います。明日はたくさん電話が鳴るのではないかと予感しています。
当社はいつものように元旦以外は仕事でした。食品リサイクルは因業な商売だと思います。

会社は営業していましたが、電話もメールも無いので一生懸命書類作成などしていました。見積書の作成などもあるのですが、工場の治具や工具の図面を書く仕事もあります。
現場で使用する治具はたいてい私が図面を書いて鉄工所に頼んで作ってもらっています。

いまお付き合いしている鉄工所が数カ所あり、なにか作成するときにはそれぞれ見積もりを出してもらっています。出てきた見積をみて発注をかけています。
余程急いでいる場合、特殊なもので発注先が限られるもの以外は複数見積を取るようにしています。

見積合わせをするのは前職の上司からしつけられたたまものです。上司はトヨタ自動車出身で経営のこと、人事管理のこと、その他いろいろと教えて頂いたのですが見積合わせの重要性についてもその1つです。

見積合わせをするのは価格を競争させるという意味もあるのですが、適正な相場を知るという意味もあります。何が適正な相場かしらなければ交渉もできません。

また、安い価格を提示できるのは無理をして安値を出していることもありますが、往々にして得意なものは安くできることが多いです。
たとえば、鉄工所と行っても実は業務の幅は広く、持っている機械の種類が違い作業者の得意分野も異なります。このため、得意な分野だと安い上に仕上がりがよく短納期だったりします。

私は何かを発注するときに見積合わせを取ったら基本的には一番安い金額の会社と交渉することにしています。これは安い方がいいということももちろんありますが、安値を提示したにもかかわらず交渉ができないとことが続くと次回の見積の依頼が難しくなるということもあります。無論、価格以外の要素があればそれを加味することも行っています。なんにせよ取引先とはきちんとルール付けを行い公正な取引をすることが重要と考えています。

ビジネスを行う上でお客様との関係が大事なのは言うまでもありませんが、仕事を頼む先との関係というのもとても重要だと思っています。
と言いつつ、当社もお客様とお話ししていて「よそからも見積とっているから」というととてもドキドキするのは立場変われば・・ってやつですね ^^;