オリンピック開催に関するビッグサイト問題

年度末になり、非常に多忙な日々が続いています。補助事業をいくつかやっているのでその報告書作成に追われています。
また、会社のライン改修工事もあり、現場の仕事もいろいろ入っています。

そんな多忙な中、先週は東京ビッグサイトで行われた環境展に3日間出展してきました。
環境展出展はもう10年以上続けています。通常は東ホールという一番広い場所を使い5月に開催されていますが、今回は西ホールで3月に時期をずらしての開催でした。

通常と場所や時期が変更になったのはオリンピックの影響です。オリンピックのプレスセンターとして東ホールを使うために、東ホールが使用できなくなっています。2020年の開催のために2019年から通常の使用ができなくなっており、このため様々なイベントが開催場所や時期の変更を余儀なくされています。
このあたりの問題は様々な記事になっていますが、世間にはあまり知られていないように感じます。

東京ビッグサイトが東京五輪で使えない問題で露呈…イベント会場が少なすぎる実情 https://biz-journal.jp/2020/06/post_160287.html

ビッグサイトはもともと人気があり以前より通年ほぼ空きが無い状態でした。また、日本は経済規模に比べ展示会場が少ないと言われています。「コンパクト五輪」で新しい施設作らないという体面のためにその少ない展示会場をつぶしてオリンピックのために使うのはおかしな話だと思います。
本来でしたら、プレスセンターを新しく作り、オリンピックが終わったら新たな展示会場にする‥というのが常識的なやり方ではないでしょうか。なぜ稼働率が高い施設を使えなくするのか、合理的な理由が説明されていないように思います。

オリンピックは今日3月21日時点の時点で観客を減らして開催されるとの報道がされています。この新型コロナの厳しい状況にもかかわらず開催をめざすのは中止した場合の放映権他の損失が大きいからであり、オリンピックがスポーツや平和の祭典ではなくビジネスが主眼の目的になっていることを端的に現しているように感じます。

今年の環境展は新型コロナの影響と開催時期の変更、規模の縮小が相まって来場者数は少なかったです。
個人的にはオリンピックには恨みつらみがあります。
経済浮揚のためのオリンピックが経済の足を引っ張るのは皮肉な現象ではないでしょうか。

前回の東京オリンピックは経済発展に寄与したと言われています。高度経済成長期の中、社会インフラが未整備だった時期においてはオリンピックを機にインフラ整備を行うことは経済発展にも役立つことがおおいかもしれませんが、インフラが高度に整備されて都市化が進んだ現代の東京で果たして経済効果が高いものだったか、微妙だと思います。長野オリンピックの後、果たして長野経済は振興したでしょうか。大きなイベントで経済成長を促す時代ではなく、地道に国内の科学技術振興と少子化対策をすすめていくことが結果として経済の安定的成長につながると思います。

なんにせよ、来年にはコロナ禍が過ぎ去りオリンピックも終わり平穏な日々がくることを祈っています。