環境ベンチャー

この頃、暖かかったり寒かったりが激しいですね。会社のあたりは今日はすごく寒かったです。

学生の頃、大学の部室の裏で花見をしていたらすごく寒くて部室の中へ行き熱燗で宴会したことを毎年思い出します。その頃からもう15年も経っているんだなぁとしみじみ思います。

環境ベンチャーだけに限りませんが、ベンチャーはいろいろな苦労があります。その1つが資金調達です。ベンチャーは資金力がたいがい不足しています。零細ベンチャーに出資してくれるところはあまりありませんし、創業間もないと銀行もお金貸してくれません。

IT系のベンチャーですとパソコン1台あれば仕事始められるかもしれませんが、環境ベンチャー、特に当社のように工場を構えると初期投資と固定費が非常に大きくなります。

行政は「ベンチャー支援」とか言っていますが、実際のところベンチャーに対する金融支援は無いに等しいです。だから、ベンチャーは初期投資の少ないIT系のものか士業が多いのだと思います。

また、銀行からお金を借りるとかならず代表者の連帯保証が付きます。(これはベンチャーに限りませんが)日本の会社は借入金を資本とすることが基本ですので、株式会社、有限会社と言っても無限責任を負う形になるわけです。これでは初期投資の多いベンチャーはなかなか始められませんね。銀行員の友人にこのことを言ったら「個人債務保証は上場企業でもならない限り外れないよ」と言われてしまいましたw

以前ネットの記事に載っていたのですが、イスラエルでは政府がまとまった金額をベンチャー向けに確保し、保証人無し、担保無しでベンチャーに出資しているそうです。もちろん回収不能の割合も高いようですが、そこはベンチャー育成費用として割り切っているようです。

日本の政府もつまらない中小企業支援の施策をてんこ盛りにするのではなく、毎年数百億でもいいからベンチャー向けに資金枠を確保して、ドブに捨てるつもりでベンチャーに出資すればいいのにと思います。

政府系のベンチャー向けファンドとかもあることはあるのですが、以前説明を聞いたら「上場して株式売却で投資を回収することが基本です。上場できなかった場合には出資を引き上げることもあり得ます」と言われました。頭おかしいですよね。

と、ぐちをいろいろ書きましたが、当社は少ない利益から次の投資を行い少しずつ規模を拡大しています。少ない利益を投資に回しているために全然残りませんが・・。当社ではいつでも出資歓迎です[E:dollar]

事業系一般廃棄物(その3)

事業系一般廃棄物の話しの続きです。
最近、大手スーパーなどでは食品リサイクルに熱心に取り組まれているところがあります。そういったところでは、食品廃棄物を単にリサイクルするだけではなく、リサイクルループの構築までを行っているケースがあります。
しかし、リサイクルする立場から言うと、一般廃棄物は産業廃棄物と比べて適しているとはあまり言えません。産業廃棄物となる食品廃棄物は食品工場や製薬工場から出るものですので、製造に際して発生した副産物が多いです。成分も安定していますし、ロットもまとまります。しかし、スーパーや飲食店などからの一般廃棄物は食べ残しなども多く、塩分や油分が多かったりして堆肥や飼料にはあまり向いているとは言えません。
ですが、事業系一般廃棄物を受け入れると違ったメリットがあります。リサイクルループを作るためにリサイクル肥料、飼料を使ってできた農産物をスーパーなどが買い上げます。買い上げてもらえるために農家がリサイクル肥料、飼料を積極的に購入してくれるので、リサイクル肥料、飼料の販売が容易になるというメリットです。
ただ、事業系一般廃棄物を受け入れると、リサイクル品の品質は下がる傾向にあります。品質が下がったほうがよく売れるというのも皮肉な話です。
当社では今のところ事業系一般廃棄物を処理する許可がありませんので受入はできませんが、受け入れできるようになってもきちんと分別が出来て品質が高いリサイクル品が出来るものだけにしたいと思っています。リサイクルすることが目的ではなく、リサイクルによって高い品質の商品が安い価格でできるということを目標にしたいと思っています。

今年度のテーマ

新年度に入り少し仕事が落ち着いてきたので、今は一生懸命営業活動をしています。平日はお客さんのところへ行くことが多いので、色々仕事が溜まって今日は休日出勤していました。明日もお客さん訪問の予定です。なかなか成約まで至りませんが、引き合いだけは増えています。
今年度の仕事のテーマとしていくつか決めていることがあります。
・豚肉のブランド化事業・・お客さんの養豚農家の販促をお手伝い
・食品廃棄物のオンサイト処理・・小ロットの食品廃棄物の飼料化
・液状飼料化プラントの導入・・現在機器の選定中
・マニフェストを含めた業務管理データベースの構築・・VBを覚えないといけないかなぁ。
テーマが多すぎてなんとも散漫ですが・・。
今日はその中の1つ、食品廃棄物の簡易乾燥機をテストしていました。順調に開発が進んでいます。
食品廃棄物は水分が多いものが多く、すぐに悪くなってしまいます。乾燥処理すれば価値が出るものが多いのですが、乾燥機は高価なためなかなか導入できないことが多いです。
現在開発している乾燥機は低コストを第一義に設計しています。うまくいけば非常におもしろい商品になると思います。

食品リサイクルの容器

食品リサイクルに限らず、廃棄物を扱っていると大きな問題なのが運搬、保管容器です。
しつこく書いているように非常に低価格なものを扱っていますので相対的に運賃が高いわけですが、それ以外に容器コストの比率も非常に高いです。
たとえば、一般的な建設、製造業系の廃棄物によく使われる8m3の着脱コンテナ。あれはだいたい30万円くらいします。一方建設系のものでしたら廃棄物の処分費としてお客様から頂けるのは8万円/コンテナぐらいが相場です。粗利30%(実際そんなにないとのことですが)とすると、2万円ちょっとの利益。そこから減価償却するとすると、10回以上使ってはじめて利益が出る計算です。容器の償却費を原価とするか、販管費でみるのかという部分はいろいろ考え方があるとは思いますが。
コンテナの回転が良ければいいのですが、現場によっては半年とか1年に一回引き上げってこともあります。そんな使い方ですと減価償却の年数がすごいことになりますね。
食品廃棄物でよく使われるのが、サンコーというメーカー(大きい会社です)のジャンボックスっていう容器。これがまた高い。1m3のもので10万円ぐらいはします。何とかならないかと思い、数々の容器をテストしていますがいまだにジャンボックスを越える容器がありません。困ったものです。
内容物より容器の方が高いのはリサイクル業界ぐらいかと思いますね。