酒粕の飼料化

最近、酒粕の買い取り依頼のお話しをよく頂きます。
私も食品リサイクルの仕事に携わってから知ったことなのですが、酒粕はタンパク質が多いです。15%ぐらいタンパク質を含みます。水分が50%くらいですので、乾物あたりに換算すると30%となります。大豆粕がだいたい45%ぐらいのタンパク質ですので、現物で約1/3くらいのタンパクを含んでいる計算となります。
また、酒粕にはアルコールが含まれています。このため夏場でも悪くなりにくいです。こういったことから飼料として向いていると言えます。
ただ、問題はハンドリングです。今、畜産農家ではほとんど飼料は自動給餌で行われています。自動給餌では細いパイプを使ってエサを送るため、乾いているものでなければエサを送れません。このため、酒粕のような粘性の高いエサを利用できる畜産農家は限られています。
エサとして利用することが可能な未利用資源はたくさんあるのですが、未利用なのにはそれなりに訳があります。未利用資源を活用して食糧自給率を上げるのはなかなかハードルが高いです。