廃棄物処理施設の投資計画

昨日一昨日と関東出張していろいろ回ってきました。予定の1つに、破綻して操業を停止している著名な某リサイクル施設の見学がありました。
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数十億かけて工場を新設したにもかかわらず2年足らずで破綻していまい、この施設は今は別の会社にわたっています。破綻するぐらいですので施設にいろいろ問題があり、なんとか活用のお手伝いできないかと見に行った次第です。
ここに限りませんが、廃棄物のリサイクル施設は過大な投資やプラントメーカーの言うがままにつくって使えない施設が原因で経営が傾く例が非常に多いです。そもそも、どう計算しても減価償却できないような施設を作るのは正気とは思えません。銀行もちょっと計算すればすぐにわかるのに何故お金を貸すのでしょうね。
プラントメーカーも廃棄物のことを理解していない・・・というか、プラントメーカーは自動処理できる施設を作りたがるのですが、廃棄物は千差万別なので、自動的に処理させようとするとトラブルの元です。プラントメーカーにお任せで設計させるとコンベアだらけの図面を書いてきます。リサイクル業界では搬送機器は本当にトラブル多いです。
前から何回も書いていますが、リサイクル、廃棄物業界は設備投資の比率が非常に大きいので、過大な投資、使えない施設は命取りです。
 
銀行員(に限りませんが)と話していると、「リサイクルってすばらしいですね」とかよく言われますが、理念はすばらしくても経営に結びつくとは限りません。マーケットは拡大していますが、だからといってずさんな投資を行えばダメになるのは当たり前です。雰囲気に流されず、業界を冷静に見る必要があると思います。