ホームページセミナーと農家のSWOT分析

このところ本当に忙しい日々が続き、ブログの更新もままなりません。
忙しい理由の1つに、ホームページの大幅リニューアルを予定していてその準備をしているせいもあります。

実は当社はホームページからのお問い合わせでかなり受注を頂いております。柳の下のドジョウではないですが、ホームページをもっと強化すればもうすこし売上が増えないかなと期待してホームページの改訂を計画しました。そのためにはもっと勉強しようと思い、ホームページのセミナーも受講しました。ってやっていたら忙しくなったわけです。

ホームページのセミナーで最初に言われたのが、何を売りにするのかということです。ホームページのセミナーなのにSWOT分析をすることになるとは思いませんでした。ご存じの方が多いと思いますが、SWOT分析とはStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)を評価するというものです。

ホームページも漫然と作成するのではなく、自社の強みを把握し、顧客ターゲットを見据え、戦略を持って内容を構築していくことが重要だと言うことです。

と、このセミナーを受けていて農家の6次産業化のことが思い浮かびました。6次産業化がもてはやされ、農家が自ら商品開発したり、小売をしたり、といったことが増えてきています。ただ、これも「強み」、つまり農家が自ら商品開発や小売をする意義を考えなければ成功しません。

そもそも、農産物加工品や小売業務はすでに食品加工メーカーや食品スーパーで行われていることであります。これを農家がやったら成功するのか?食品加工メーカー以上の商品加工ができたり、スーパー以上の販売力があればいいのですが、そんなことはまずありません。

たとえば、養豚農家が肉の直売所を作ることが良くあります。町の肉屋さんがどんどんなくなっていくこのご時世に養豚農家が肉を売ることによりどれだけ肉屋との違いを出せるのか、そこが問題です。「農家がやること」の強みがなければ肉屋で買った方がマシと言うことになりかねません。とくに、肉は一旦と畜場でと殺して、そこから肉として商品化されるので農家と肉屋が同じ土俵に立つことになります。農家ならではの強みが出しにくいのは確かです。

思うに、農家が6次産業化をやる最大の強みは「規格にとらわれず商品化できる」ということです。どんな農産物でも規格外の商品の価格は非常にやすいものとなり、これが商品の価格の足をひっぱります。6次産業化でこう言った商品が有効に活用できれば、農業経営に大きく寄与することとなります。
残念ながら現時点では無闇に6次産業化に乗り出している農家がほとんど・・そんな気がしてなりません。

にしても、農家が6次産業化に取り組めば国内農業の活性化につながるなんて農水省の方針は甘すぎると思います。今まで販売なんて無縁だった農家がいきなりものが売れるほど商売の世界は簡単ではないです。
残念ながら農家の多くは商習慣に疎く、ビジネスの常識も持たないことが多いです。6次産業化の前に、「名刺の渡し方」「見積書の書き方」「電話の応対」なんかを学ぶことが重要ではないかと私は思います。電話の応対ができていない、というか電話にちゃんと出てくれない農家がけっこう多かったりするんですよね~。