雇用環境の変化について

早いものでゴールデンも終わってすっかり春も終わりに近づいてきました。当社は祝日は出勤なので、連休も関係なかったのですが、慌ただしい日々が続いています。このまま行くとあっという間に年末になりそうな予感です。
忙しい理由の一つとして、採用活動を行っているからというのもあります。業務の拡大と将来を担う会社の組織体制の構築のため、昨年に引き続き新卒採用活動を実施しています。

採用活動を行っていると、今は非常に売り手市場になっていることを改めて実感します。しかし、それは景気が良くなっているわけでは無く、少子化が急激に進んでいるという要因が大きいです。
私は昭和48年生まれで第二次ベビーブームのピークの世代ですが、48年生まれはおおよそ200万人ぐらいです。ところが現在の21歳は120万人ぐらいしかいません。団塊の世代では200万人以上で、それらの世代がどんどん退職する時代となってくれば当然のごとく人手不足になります。
当社ではアルバイトの方は全員60歳以上ですが、アルバイト求人をしていても感じるのが定年退職する年齢がどんどん高くなっているということです。その理由として若者の採用ができないことも大きな要因かと思います。
政府の見解としては「景気回復にともない失業率の低下が実現した」といった脳天気な発表が見られますが、労働人口の減少は生産にも影を落としつつありますし、消費の減退や社会保障制度の崩壊にもつながり国家の存亡にかかわる大問題であり楽観視できるものではありません。

他方、海外の労働力を期待する意見もみかけますが、個人的には外国人労働者に対して懐疑的です。一昨年中国に行って実感したのは、海外の所得水準の向上です。中国の沿岸部では工場労働者でも月給10万円近くあり、日本での研修生としての単純労働では見合わなくなってきています。オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなどでは日本の1.5倍~2倍の給与水準であり、もはや日本で働くことの経済的なメリットが見いだせなくなってきています。日本の一人あたりのGDPは世界20位であり、中進国に近い水準まで低下してきています。アジア各国の少子化も進んでいることから、諸外国との人材確保競争になれば勝ち目は少ないでしょう。
そもそも、世界的に移民に関して軋轢が起きているのは、移民を単純労働者として安価な労働力としての受入を行うからであり、国家の発展を考えればむしろ所得水準の高い高度人材に対しての門戸を開くべきかと思います。私案ですが、外国人労働者は日本人の給与水準や最低賃金より高くする代わりに一切の制限を無くするといった施策がとられてもよいのではと思います。

と言いつつ、当社は中小零細であり多くの人数を採用するわけではありません。当社の存在意義と魅力を高め、収益力を上げることで良い人材に来て頂くことは決してできないことではありません。選ばれるよい会社をめざしてがんばりたいと思います。

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