ちょっと忙しくて更新怠り気味です。
この前会った方から、「こんなに裏話書いて大丈夫ですか?」って言われましたが、自分は結構抑制しているつもりだったりします。思っていること全部書いたらもっと物議を醸すのは間違いないでしょう。
今日は一般廃棄物のネタです。
ゴミは法律的には産業廃棄物と一般廃棄物に分かれます。家庭のゴミは一般廃棄物です。でも、事業者が出すゴミでも一般廃棄物に分類されるものがあります。
事業者が出すゴミのうち、法律で指定されたものが産業廃棄物になるのですが、それ以外は一般廃棄物です。
例えば、プラスチックゴミは事業者から出るとすべて産業廃棄物です。
しかし、食品廃棄物は「食品製造業、医薬品製造業、香料製造業」から出てきたものは産業廃棄物ですが、それ以外の業種、例えばスーパー、飲食店、ホテルなどから出てくると一般廃棄物になります。
一般廃棄物に分類されるとどうなるのかというと、行政(市町村)が処理することになります。従って、基本的には許可を受けた業者(一般廃棄物収集運搬業)によって運ばれ、市町村の焼却場などで処理することになります。
かたや産業廃棄物になりますと、許可業者(産業廃棄物収集運搬業)によって運搬され、当社のような民間の処理施設で処理することになります。
ここで問題になるのは、全く同じ種類のゴミでも産業廃棄物と一般廃棄物に分かれると言うことです。たとえば、スーパーの総菜売り場で調理して出た野菜屑は一般廃棄物です。でも、同じゴミが総菜工場からでると産業廃棄物になります。
また、たとえば町のうどん屋さんから出たうどんの切れ端は一般廃棄物です。麺工場から出ると産業廃棄物。でも、麺工場に食堂が併設されていたらどうなるのか。食品製造業なのか外食産業なのか。非常に曖昧です。
実際のところ、その区別は市町村によって判断が大きく分かれます。例えば野菜のカット工場から出る野菜屑。愛知県ですとおおむね産業廃棄物ですが、三重県、静岡県ですと一般廃棄物になる場合が多いです。
一般廃棄物と産業廃棄物の許可は全く別です。たとえば、当社は産業廃棄物の許可しかありませんので、事業系の一般廃棄物を受け入れることが出来ません。でも、その基準となるゴミの判断が非常に曖昧にされています。
たいていは産業廃棄物の処理費用より市町村の処分費用が安いです。これは税金が相当投入されているからですが、そのために本来は産業廃棄物として処理されるはずのゴミが一般廃棄物として処理されているケースが相当あります。一般廃棄物の運搬している業者はそのあたりよく知っているのですが、まあ多少のことでしたら目をつぶっているケースが多いですね。
私が営業をしている感じでは、だいたい小さな食品工場の何割かは本来産業廃棄物として処理しなければいけないものを一般廃棄物として処理しているように感じます。また、プラスチックも可燃ゴミに混ぜて出してしまっていることもよくあります。
一般廃棄物の処理を行うのは基本的に行政ということになっているため、民間ではなかなか処理をする許可をいただくことができません。と、許可に関しては厳密に分かれているのに、ゴミには名前が書いてあるわけではないのでその区別は曖昧になっているというところに廃掃法の最大の矛盾点があると思っています。
この話は長くなりますので、続きはまた後ほど・・。