ガソリン税率は下げるべきなのか

忙しい日々を過ごしているうちに、いつの間にか師走に。1年過ぎるのはほんとあっという間です。当社は12月決算なので、数字の精査を行っています。

最近は原材料費、人件費の値上がりが大きく、経費が大きく増えています。企業物価指数(企業間で取引される価格の指標)は消費者物価指数以上に大きく値上がりして、コロナ禍以前と比較して20%以上上がっています。お取引先には値上げをお願いしていますがなかなか追いつかず、利益の圧迫につながっています。

そんな中、ガソリン・軽油の暫定税率の廃止が決まりました。個人的に車の運転距離が長く(年2万キロぐらい)、会社もトラックの台数が増えており走行距離もかなり長いので大きなコスト削減効果になります。

しかし、私はガソリンの税率を下げることには反対です。

言うまでもなく、日本は資源が少ない国で化石燃料は輸入に依存しています。化石燃料がすぐに枯渇することは無いでしょうが、今後大きな生産量の増加は見込めず、需要の増大もあり徐々に価格が上がっていく傾向が続くでしょう。個人的に現在のカーボンクレジットなどの二酸化炭素排出量削減のスキームがうまく機能しているとは思えませんが、それはそうとして中長期的に値上がりするものにできるだけ依存しない国の体質になっていることは重要だと思います。当たり前ですが、企業でも個人でも価格が高いものはできるだけ節約しようとします。オイルショックの後、日本車の輸出が増えたのは日本は燃料代が高く、燃料が安いアメリカなどと比較し燃費がよい車が中心であったことが大きな要因ではないかと思います。国内の燃料価格が高ければおのずと燃費がいい車に対するインセンティブとなります。国家の長期展望を考えるに、値上がりするであろうものに依存しない社会をどう作っていくかを考えて税制を設計することが大事だと思います。
税収より支出が多い国の財政状況のもと、減税すればどこかから埋め合わせが必要となります。本来、税制を考えるに当たって中長期的なビジョンに基づき、どのような分野から税収を得るかを考慮すべきです。また、拡大財政路線は結局円安を招き、今の物価高の大きな要因である円安をさらに悪化させて減税効果を帳消ししてしまう可能性もあります。

個人的には重量税、自動車税は廃止し、ガソリン、軽油の税率はその分上げて燃費がよい車に乗るインセンティブを増やすことが結果として国の将来にはプラスになるのではなると思っています。税制のシンプル化は徴税コストの低減にもなります。

そもそも、現役世代の生活が苦しいのは国の収入に占める社会保険料の割合が高いことが大きな原因です。税を上げるのに抵抗が大きいため、社会保険料の料率をあげてきたことが現在の状況を作っています。社会保険料も含めて、税制設計を抜本的に見直すべきだと思います。

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財務省資料より

税制は単に国民負担という視点だけで考えるのでは無く、税を使って社会を誘導していく手段として見るべきでは無いでしょうか。今回の一連の議論を見ていると、与野党含めて減税の大合唱で目先の人気取りに終始している気がしてなりません。日本社会の未来を見据えた制度設計が議論されるような社会になって欲しいものだと心より願います。

名大農場での肥料の実験

久しぶりの更新です。年始早々からなんか忙しくてフルパワーで仕事していました。相変わらず現場でトラブルが多く様子を見たりしていると時間が取られます。

今日は当社の肥料の実験をお願いしている名大農場の収穫調査でした。学生を見ていると若いなと感じる37歳です。今回は親しくしている三河ミクロンの渡辺さんにも手伝いに来てもらいました。いつもありがとうございますm(__)m

当社の実験区は今年は病気が出ていまいちな感じでした。病気が出ていない株は生育良好なんですが。

P1080877 当社の「ゆうきのススメ」で育った白菜です。

作業の後、白菜をつかって鍋宴会です。お客さんの田原ポークを持っていたらすごく好評でした。田原ポーク、美味しいですよ。

展示会

今日は名古屋の展示会に来ています。搬入作業も終わって一服しています。午後はプレゼンがあるのですが、問題が・・。のどを痛めてしまって声が出にくい状態になっています。大量のトローチを投入しているのですが、どうもすっきりしない感じです。

声が出ないくらいならまだいいのですが、年末年始で仕事が押しているので本格的に風邪引いてしまうと大変なので考えられる限りの防御策をしています。夕べは梅酒のお湯割飲んで早く寝ました。

さて、プレゼンうまくいくやら・・。

名大農場

なんか寒い日が続きますね。風邪ひかないように注意しています。
名大農学部の附属農場で当社の肥料の実験を行ってもらっています。この前、実験に使う肥料を配達してきました。今月中に施肥し、マルチを貼って来月初旬にトウモロコシを定植する予定になっています。3年目で当社の実験区も少しずつ良い感じに色が変わってきました。
配達ついでに旧知の技官さんと会っていろんな話をしてきました。私の所属研究室が附属農場の中にあったので、4年生の時1年間毎日農場に行っていました。技官さんもその頃から15年来のつきあいですね。
技官さんと話していたら、実験で余ったバラの花を分けてくれました。家に花があると華やぎますね。
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食品リサイクルの容器

食品リサイクルに限らず、廃棄物を扱っていると大きな問題なのが運搬、保管容器です。
しつこく書いているように非常に低価格なものを扱っていますので相対的に運賃が高いわけですが、それ以外に容器コストの比率も非常に高いです。
たとえば、一般的な建設、製造業系の廃棄物によく使われる8m3の着脱コンテナ。あれはだいたい30万円くらいします。一方建設系のものでしたら廃棄物の処分費としてお客様から頂けるのは8万円/コンテナぐらいが相場です。粗利30%(実際そんなにないとのことですが)とすると、2万円ちょっとの利益。そこから減価償却するとすると、10回以上使ってはじめて利益が出る計算です。容器の償却費を原価とするか、販管費でみるのかという部分はいろいろ考え方があるとは思いますが。
コンテナの回転が良ければいいのですが、現場によっては半年とか1年に一回引き上げってこともあります。そんな使い方ですと減価償却の年数がすごいことになりますね。
食品廃棄物でよく使われるのが、サンコーというメーカー(大きい会社です)のジャンボックスっていう容器。これがまた高い。1m3のもので10万円ぐらいはします。何とかならないかと思い、数々の容器をテストしていますがいまだにジャンボックスを越える容器がありません。困ったものです。
内容物より容器の方が高いのはリサイクル業界ぐらいかと思いますね。

エコフィードシンポジウム

昨日は名古屋でエコフィードシンポジウムがありました。いろいろと教えてもらっている日大の先生と小田急の人が講師をされていました。うちのお客さんの養豚農家や食品事業者さん、同業のエコフィード業者と知った顔が多く、なんか変な雰囲気です。
昨日は午前中現場で作業してそのまま会場へ行ったので、エコフィードをトラックに積んだままコインパーキングへ駐車。エコフィードシンポジウムにエコフィードを持って行っていたのはおそらく自分だけです。[E:typhoon]
ところで、昨日のシンポジウムのお題は「エコフィード普及のために」という感じのものでした。でも、エコフィード普及を一番阻害しているのは、昨日のシンポジウムを主催している配合飼料安定供給機構です。
ここは、その名前の通り配合飼料を安定的に供給するための組織で、配合飼料の値段が上がったら基金から補填金を出すという組織です。エコフィードを使うか使わないかはやっぱり結局値段です。配合飼料が安ければ、だれも手間がかかるエコフィードなんて使いません。トウモロコシに税金でもかけて、その分農家への戸別所得保障をだせばエコフィードの普及なんて難しくないと思います。
ま、こういうシンポジウムをやるっていうのは、これがホントのマッチポンプだと思いますね。

食品廃棄物の保存処理

今日は夕方機械メーカーへ行って食品廃棄物の保存処理をする機械について打合せを行いました。
食品廃棄物(ジャガイモの皮)に酸を添加して保存性を高め、飼料とするという取組です。
機械メーカーが薬品を添加するユニットを製作したのですが、なんか思った以上に大仰な機械になってしまいました。お客様の希望で制御盤までステンレスで、煌々と輝いています。
食品廃棄物を飼料にリサイクルするのに一番の障害は食品廃棄物が腐敗しやすいということです。
基本的にきちんと分別してあれば食品廃棄物は元は食べ物なので、飼料として使えるものが多いです。
でも、運搬コストを考えるとある程度のロットがないと採算には乗りません。今回の取組は食品廃棄物の保存性を上げることにより、リサイクルを推進するというものです。
この取組は愛知県の先導的リサイクルに関する事業化検討の補助の採択を受け実施しています。補助のおかげでいろいろな実験をすることができ、有意義でした。でも、これから報告書をまとめなければと思うといささか憂鬱です。