お客様との関わり方

先日、当社の経営指針発表会を行いました。社員だけではなく銀行などの関係者も参加していただき、現状を報告し、事業の方向性、今後の計画などをお話しました。経営の計画に関し文書を作成し発表することで、会社の進むべき方向が明確化し各々の果たすべき役割がはっきりとします。

その中へで経営理念について、また当社が大事にしていることについてお話しました。

お陰様で最近は売上がかなり増えています。もちろん業界として追い風が吹いていることも大きな要因ではありますが、当社は基本的に「お客様の経営に寄与するような事業を行う」という姿勢で事業に取り組んでいます。食品工場にとって食品廃棄費用は売上に対し大きな割合であり、飼料販売先の畜産農家にとっても売上に対し飼料コストが占める割合は高いです。当社が取引することでお客様の経営をよくすることを目標としています。このような取組の結果、売上向上につながってきたように感じます。

酪農家お客様に納品したビール粕

当社のお手伝いがどれぐらい寄与しているかは明確ではありませんが、当社のお客様の経営状態が業界水準と比べ平均的に良好な状態であるケースが多いように思います。昨今の飼料高の情勢下では当社の取り扱っているエコフィードを高く販売することもできますが、当社では基本的に価格は据置しています。高く販売すると結局お客様の経営が悪化し継続的な取引が難しくなってしまいます。お客様の身になって事業を行こなうことで中長期的な関係性を築くことを重視したビジネスを展開しています。

最近、お客様からお土産をもらったり、食事を御馳走になることがよくあります。お客様から信頼し喜ばれる関係が構築できてきたことが実感できて嬉しく思います。

今は食品廃棄物のリサイクルや飼料の販売だけではなく、お客様の経営のサポート的な仕事が増えてきています。例えば、エコフィードの利用のための設備の導入のお手伝いを行ったり、資金繰りが厳しい農家さんの決算書を分析し経営改善の相談をしたり、金融機関との交渉に同席したりと様々な経営サポートを行っています。技術的にはしっかりしている会社でも、財務や金融機関との交渉が得意でないケースは多くあります。先日も養豚農家さんが「豚を飼う技術よりも資金調達を行う能力や飼料購買の交渉技術のほうが経営的には重要だったりする」と話していました。せっかく高い技術を持ちながら資金調達が苦手なため経営が悪化しているのはもったいない話だと思います。農業振興のために技術分野のみならず経営的な立場からもお手伝いすることが当社のミッションではないかと思っています。


これからもお客様の経営のサポートを行っていくことでさらによりよい関係性を構築していきたいと思っています。結果としてお土産いただければ望外の喜びです(取引先各位<土産を要求しているわけではありませんw)

養豚に新規参入

気がつくと1月も終わってしまいました。年月の過ぎるのが非常に早く感じる44歳です。
当社は12月末決算です。昨年は新規投資をいろいろと行ったので、決算内容は不本意なものがありました。
当社は決算の結果を持って経営指針書の発表を行っています。経営指針書はいわゆる事業計画ですが、経営理念、経営方針(戦略)、経営計画(戦術)をまとめたものです。私が所属している中小企業家同友会では、この経営指針書を作ることを会の方針としています。決算の実績をふまえ、今期以降の会社経営のあり方を社員、取引先の皆様に発表致しました。

昨期の投資のうち大きいのは、新卒採用と新規事業の開始です。昨年は4月に大卒新人を初めて採用し、今年の4月にも入社予定です。採用が難しい時代において多くの応募があり、優秀な人材が入社してくれるのは本当に感謝しています。当社が存在意義ある事業を行い、また経営指針書の発表など含めた将来展望を明示していることが、採用ができている理由の一つでは無いかと思います。

新規事業の方は、1月より養豚を開始しています。非常にささやかな規模にもかかわらず、大きな投資となり畜産を始めることの大変さを感じています。
なぜ、当社が養豚を始めるのかについて、指針発表でもお話ししましたが、お取引先からもよくお問い合わせ頂くのでこちらに記します。

・リサイクル飼料で食糧生産を行うという社会的存在意義
世界人口は増大し、日本の相対的GDPは低下しています。日本人がいつまでも海外の食糧、飼料を輸入できるとも限りません。国内でリサイクル飼料を利用した養豚を行なうことは大きな意義があります。

・事業シナジー効果
飼料を作っているため、安価で良いエサを提供することができます。

・ビジネスとしての魅力
国内養豚生産が減少しており、国産豚肉価格は高止まりしています。安価な飼料を利用することができるため、収益性も期待できます。

・実験農場として
新しい飼料の給与試験や、嗜好性の試験を行います。

・マーケティングの実験
養豚業界にいると、マーケティングを的確に行うことで販売拡大できる要素がまだ大きいのでは無いかと感じます。販売の取り組みを実験的に行いたいと思っています。最終的には飲食店経営もできたらと考えています。

創造と野望と希望を実現するために、新たな分野に踏み出していきます。皆様のご支援のほどよろしくお願いします。