相変わらず忙しい日々が続いています。最近補助金関連業務が多く、年度末から年度初めとずっと書類作成にいそしんでましたがようやく書類作成も一段落してホッとしています。ここ数年春が忙しく、慌ただしくしていていつの間にか春が終わっているような気がします。
食べることに命をかけた人生を送っているので、忙しくても旬の野菜を食べるのは忘れないようにしています。春だとタケノコとエンドウはマストアイテムです。アスパラガスも好物で、北海道や地元に知り合いのアスパラ農家がいて、美味しいアスパラを食べる機会が増えました。
先日、近所のスーパーで地元JAのラベルがついたアスパラを購入したのですが、竹のような繊維で旨みも甘みも少なく、びっくりするほど品質が悪い代物でした。アスパラガスは鮮度による味の差が大きい農作物だと思いますが、地元のもので低品質というのはいかがなものかと思った次第です。
と同時に、産地ブランドの難しさを感じました。農協単位で集荷、出荷をすると生産者、栽培方法、土壌が異なった商品が同一ブランドとして扱われてしまいます。例えば、豊川市内も砂壌土、黒ボク土、赤黄色土とさまざまな土壌があります。いくら営農指導していると言っても環境が異なれば品質も異なってきてしまいます。
同様のことは、畜産物のブランド化でも言えるかと思います。牛肉は地域ブランド化していることが多いですが、例えば和牛の場合血統や肥育方法が統一されているブランドはそれほど多くありません。和牛は血統による味の差が大きいにもかかわらず、育てた地域でひとくくりのブランド化することには個人的には無理があると思います。愛知県の家畜市場で上市された仔牛が、肥育された地域によって最終的な肉の値段が大きく変わってくるのは不思議なものです。
豚肉のブランドも、品種や飼料まで指定されているものもありますが、単に飼料添加剤を入れただけで銘柄として売り出している例も多くあります。豚肉の場合、飼料による味の差が非常に出ますので、せめて飼料ぐらいは統一すべきでないかと思います。豚肉の場合は農家単位でブランド化していることも多くありますが、品質の画一性という意味では農家ブランドのほうが安定する傾向があると思います。愛知県の農協のブランド豚は品種、飼料の細かい指定がありますが、ブランドで売り出す以上その程度のルール制定はあってしかるべきと思います。
他方、当方が取り扱いしているようなエコフィードを使用すると品質にむらができやすい傾向にあります。ただ、成分分析をしっかりとして配合設計を行うことで、そのリスクを低減することができます。
結局のところ、ブランド化する以上、生産方法や品種、血統を統一し、品質の基準を設け合致するものをブランド名をつけて販売すべきというしごく常識的な結論に至るかと思います。一消費者としては外れなく美味しいアスパラをいつも食べられることを切に希望します(笑)