事業系一般廃棄物の話しの続きです。
最近、大手スーパーなどでは食品リサイクルに熱心に取り組まれているところがあります。そういったところでは、食品廃棄物を単にリサイクルするだけではなく、リサイクルループの構築までを行っているケースがあります。
しかし、リサイクルする立場から言うと、一般廃棄物は産業廃棄物と比べて適しているとはあまり言えません。産業廃棄物となる食品廃棄物は食品工場や製薬工場から出るものですので、製造に際して発生した副産物が多いです。成分も安定していますし、ロットもまとまります。しかし、スーパーや飲食店などからの一般廃棄物は食べ残しなども多く、塩分や油分が多かったりして堆肥や飼料にはあまり向いているとは言えません。
ですが、事業系一般廃棄物を受け入れると違ったメリットがあります。リサイクルループを作るためにリサイクル肥料、飼料を使ってできた農産物をスーパーなどが買い上げます。買い上げてもらえるために農家がリサイクル肥料、飼料を積極的に購入してくれるので、リサイクル肥料、飼料の販売が容易になるというメリットです。
ただ、事業系一般廃棄物を受け入れると、リサイクル品の品質は下がる傾向にあります。品質が下がったほうがよく売れるというのも皮肉な話です。
当社では今のところ事業系一般廃棄物を処理する許可がありませんので受入はできませんが、受け入れできるようになってもきちんと分別が出来て品質が高いリサイクル品が出来るものだけにしたいと思っています。リサイクルすることが目的ではなく、リサイクルによって高い品質の商品が安い価格でできるということを目標にしたいと思っています。