放射能と統計処理

今日はちょっと堅い話ということで、原発の放射能のことについて。地震による原発事故については周知の通りですが、Twitterとか雑誌の記事を見ていると「放射能汚染が心配だ」と言うようなものをよく見かけます。心配なのはよくわかるのですが、放射能の影響についての考え方がちょっと不十分なものを見るので、理系エンジニアとして解説してみます。

まず、放射能の影響についての基本的な考え方です。放射能によって髪が抜けたり、嘔吐したりっていう症状がすぐに出る値が250mSvの被曝です。で、今回は原発の作業員以外にこの値に達するようなことはなさそうなので、問題なのはガンになる可能性が上がると言う点です。ここの部分、統計的な手法の考え方が統計学の知識がないと非常にわかりにくいようで、そのために誤解が起きているように思います。例えば、東大の中川教授が書いているブログなどではわかりやすく放射能の知識について書かれていますが、残念ながらこの統計処理の考え方については詳しく触れられていません。ので、すこし統計処理について説明してみたいと思います。

 

まず、そもそもなんですが普通に暮らしていても人間はガンになる訳です。ガンになったとき、このガンが放射能の影響によるガンだと断定できれば簡単なのですが、そういう訳にはいきません。タバコの影響なのか、酒のせいか、それとも放射能の影響なのかがわからない訳です。じゃあ、どうして放射能の影響を見積もるのかというと、放射能の影響があった人とそうでない人を比べてどれくらいガンが増えているかを比較する訳です。

これは、タバコの影響の評価でも同じです。タバコの影響を評価するためには、たばこを吸う人、吸わない人をグループでわけます。それぞれ追跡していき、どれぐらいガンが発生したか、それで評価を行う訳です。ところが、ここで問題があります。その影響を評価するための人数が少ないと評価できません。たとえば、ここにたばこを吸う人、たばこを吸わない人が1人ずついるとします。この2人を追跡調査をしたところ、たばこを吸う人はガンにならず、たばこを吸わない人はガンになりました。じゃあ、たばこはガンに影響がないといってもいいのか・・というとそういう訳ではなりません。たばこを吸う人はたまたまガンにならなく、たばこを吸わない人はたまたまガンになっただけなのかもしれません。じゃあ、たまたまじゃないと証明するためにはどうしたらいいのか、というとここで統計処理が出てくる訳です。

統計処理をするためにはある程度のサンプル数が必要です。たくさんのサンプルがあれば、「たまたま」の影響を排除できる訳です。たとえば、たばこ吸うと肺がんになる確立は男性で約4倍と言われています。日本人男性が一生のうち肺がんで死ぬ確立は6%、喫煙率は4割とすると、たばこを吸っている人が肺がんで死ぬ確立が
だいたい
4.4%、たばこを吸わない人は1.6%ということになります。これぐらいの確立なので、たとえばサンプル数が100人とかだと、「たまたま」たばこを吸わない人が2人ぐらい余分に肺がんで死んでしまったらたばこによる影響が無いと判定されてしまいます。

統計処理とは、この偶発的な影響がどれくらいあるかを数値で把握し、その影響を見込んでもたしかに影響があるかどうかを判定します。で、統計処理をした結果、たばこは間違いなくガンに影響があると判断された訳です。具体的なデータがないので想像に過ぎませんが、たぶんたばこの影響を確定するためにはすくなくとも数千~数万程度のサンプル数が必要なんじゃないかと思われます。

ところが、この統計処理にも問題があります。サンプリングをどう行うかということです。ガンに影響をする因子はいくつもあり、それらを排除しなければ誤った判定をしてしまうと言うことです。たとえば先の肺がんとたばこ。たばこを吸う人がもしかすると酒をよく飲み、その酒のせいでガンが増えるとすると、たばこと肺がんの因果関係がはっきりとわからないことになってしまいます。「たばこを吸い健康的な食生活を送っている人」と「たばこを吸わないけど食生活が乱れている人」を比較したらなにが影響しているかわからなくなります。
また、国が違えば食生活が大きく異なるため、その影響が大きくなりますので国をまたいだ比較はできません。

 

で、いよいよ本題の放射能の影響ですが、さまざまな調査を見てると結局のところ「低レベルの放射線量での影響はよくわからん」というのが結論のようです。ある程度以上の放射線によりガンになることははっきりしています。ところが、そのレベルを少しずつ落としてくと、だんだんガンになる確立が下がってきます。数百mSvのレベルになってくると、あまりにガンになる確率が下がるためその影響がはっきりとしなくなってきて統計処理を行っても「誤差範囲」になってきてしまう訳です。たとえば、ガンになる確率が0.1%増加だとすると1000人に1人。ちょっとしたことで誤差になってしまいます。

ので、ある程度以上の被曝した人、つまり統計的にはっきりとした結果が出た人から類推しているに過ぎない訳です。

また、放射能の影響の難しい点は、過去のデータが少ないという点です。たばこは豊富に検体がありますが、放射能の影響はデータがそんなにある訳でないですし、今回の事故のように長期にわたって放射線の影響を受けるというケースも少ない訳です。 放射線にさらされた人とできるだけ同じ条件で放射能の影響を受けていないグループをきちんと追跡調査できないとなんとも影響評価ができない訳です。

そもそも、日本は高齢化の影響もありガン患者が増えています。福島でガン患者が増えたとしても、それが原発のせいなのか、年寄りが増えたせいなのかを他地域と比較していかなければわかりません。

ただ、ほぼまちがいないのは今の放射線レベルでしたら、少なくとも避難地域外で統計的に処理をして差が出ることはありません。チェルノブイリの事故でも統計的に処理をして差が出ているのは小児ガンだけで、「ガン患者が何万人」というのは、これぐらいの放射能汚染があったから理論的にはこれぐらい増えているはずという数値だけで、実際に比較データがあるわけではないのです。

私が不思議に思うのは、間違いなく統計的にガンに寄与することが証明されているたばこ、野菜不足、運動不足、その他諸々に気をつけていない人が統計的に証明できないレベルの放射能を恐れていることです。「飛行機が怖いから車にしか乗らない」って言っているようなものです。今のレベルでは、放射能が怖いと思うストレスの方が発がん性を高めるぐらいだと思いますね。

先日も週刊誌を見ていたら、「原発作業員が白血病で死んだから放射能が怖い」みたいなことが書いてありました。何度も言うように、一人がガンになったからと言って影響があるとは言えません。こういう記事を平気で書くような週刊誌は全く信用ならないと思います。「うちのオヤジはヘビースモーカーだけど老衰で死んだからたばことガンは関係ないんだ」って言うのと一緒ですね。

 

なお、最後に補足すると、私は基本的に原発には懐疑的な立場です。今回の事故影響に関しては心配するほどではないと思っていますが、事故の可能性やコスト面については疑義がいろいろあります。このあたりはまた機会あれば書きたいと思っています。

帰省と中小企業の資本

今日は連休の中日ですが、当社は営業をしています。昨日までの3連休も営業していました。ただ、私はお休みを頂いて九州は佐賀に帰省していました。
今回は現場をアルバイトに任せて休みを取りました。現場をがんばってくれたアルバイトに感謝です。とくにトラブル無く3日間過ぎたようですが、最近仕事が忙しくなっているので来年からは5月の連休に帰省するのは難しいかなと思っています。

短い帰省でしたが、たくさん飲みに行きました。九州の人は本当に酒が強い人が多く、まともにつきあって飲んでいるとかなり大変なことになります。今回は比較的抑制して飲みましたが、それでもちょっと飲み過ぎた気がします。そのうち1回は中学時代の同級生2人と飲みに行きました。 2人とも実家を継いでいる経営者ですので、やっぱり経営の話になります。中小企業(うちの会社は零細企業ですが・・)の苦労はどこも同じですね~。

 

中小企業、とくにベンチャー企業で苦労するのは資本の調達です。日本は一応資本主義社会と言うことになっていますが、中小企業では株式はおおむね創業者一族がもっており、株式で資本を調達している訳ではなく借金で資本を調達しているケースが多いです。資本主義というか、借金主義になっています。昔からやっている産廃業者などは内部留保と借入金で資本を充当して、売上が10億あっても資本金が300万なんてこともあります。

資本を借入金でまかなうためには担保が必要です。日本の銀行からお金を借りるときに銀行が審査するのは担保額の算定であり、会社の成長性が見込まれるとしても担保がなければお金は借りられません。また、借金は代表者の連帯保証は必須ですので、会社が倒産すると代表者の個人資産も全て持って行かれることになります。「有限」会社や「株式」会社は本来出資範囲において責任を負うことになっているのですが、実質的には無限責任がある訳です。

ベンチャーキャピタルなどもありますが、株式上場が前提の投資がほとんどですので、上場の見込みが少なければ出資もあり得ません。

 

つまり、新しい事業を始めるに当たって資本が必要でも担保が用意できなければお金を用意できないと言うことです。ですので、日本のベンチャーは設備投資が必要な産業は少なく、投資が少なくてすむITが多くなる訳です。

海外では市民が市井の零細企業に出資するというスタイルがあると聞いています。日本でも直接金融がもっと普通になる日が来ないと、ベンチャーを育てて行くことは難しいと思いますね。

連休中の仕事

世間は連休に入りましたが、お客さんが仕事していることが多く休みが少ない当社です。連休初日の29日も仕事でした。

この日は朝から大忙しでした。朝からギ酸の希釈作業をして、その後は実験圃場まで出かけました。高速に乗ろうとしたら大渋滞です。会社の周りの高速、休みの日は激しく混雑します。諦めて額田を抜ける山道を抜けて豊田まで抜け、そこから高速に乗り長久手まで。畑で畝立てをしました。

次は岐阜(美濃加茂)のお客さんのところまで行き打合せ。

打合せ終了後、とんぼ返りして豊川まで戻り、全国食品リサイクル登録再生利用事業者事務連絡会(長い名前です~)の松岡さんを駅までお迎えに行き、当社案内。その後一緒に飲みに行きました。昼間の疲れがあり、飲んでいたらやたら眠くて朦朧としていました・・。すみません、松岡さん。

 

というわけで、実験圃場の様子です。

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春菊の花が咲きました。食べられて花も綺麗で一石二鳥。

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ジャガイモも
植付けが遅かったですが大きくなってきました。

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そら豆も少しずつ大きく。ナナホシテントウの幼虫ががんばっています。おかげでほとんどアブラムシいません。テントウムシの幼虫、見た目はちょっとアレですが、観察していると楽しいですね。

乾燥機壊れる

今日はなんか変な天気でした。晴れていると思ったら急に雨が降ってきて、その後急に寒くなりました。いまは暖房つけています。にしてもホントに今年はいつまでも寒い日が続きますね。

昨日は日曜日でしたがお客さんの所へ行ったりして仕事していました。朝、会社へ行くとどうも様子が変。最近導入した新しい(中古の)乾燥機が動いていないです。昨日は予定も色々あったのでそのままにして、今日修理に取りかかってみました。

乾燥機に送風機が付いているのですが、そのファンが動いてない様子。どうも軸がぶれているようです。とりあえず分解してみることに。分解すると、どうもベアリングにがたが来ている様子。ベアリングの抜き取りをします。最近プーリー抜きを買っておいてよかったです。順番に外してベアリングを外しました。会社の近所にある工具屋へベアリングを買いに走ります。

ただ、分解するのは得意ですが、組み立てるのは苦手だったりします。いざ組立しようとするとどうも部品が上手く組み付かない。あーでもない、こーでもないとやっていると何とか組立完了しました。で、電源を入れてみるとやっぱり上手く動かない_| ̄|○

結局よく観察してみるとファンの羽根が破損して、ケーシングに当たっていた様子。まあ、ベアリングもがたが来ていたみたいですが・・。とりあえずファンを注文するために農機具屋へ。とばたばたしているうちに一日が過ぎてしまいました。なんか月曜日からげっそり疲れました。

 

機械がたくさんあるといろいろと壊れるものも多いです。新品買えばいいんですが、あまり儲かる仕事でもないので、なかなか大きな投資はできないですね~。次からは修理屋さんに修理頼もうかなぁ~。

春の菜園

週末はまた実験圃場へ行ってきました。

 

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エンドウの花が咲き始めました。可憐な花で好きです。

 

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台所の片隅で芽が出ていたジャガイモを試しに植えてみました。ちゃんとした種いもでない

 

からきちんと育つかどうかはわかりませんが、楽しみですね。

 

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キュウリの苗を植えました。今年はまだ寒いのでトマトとナスは連休明けぐらいに植え付けます。

 

自粛ムード

今日は9時頃帰宅したのですが、通勤ルートの一号線のトラックの数がとても少なかったです。やっぱり自動車メーカーの操業が止まっている影響は大きいですね。道が混まないのは通勤にはいいのですが、景気にはよろしくないですね。

昨日は豊橋駅前で地域の環境施策を考える・・といった感じのセミナーに出席しました。セミナー自体は普通に退屈だった訳wですが、問題はそこではないです。

案内チラシに「セミナー修了後交流会あります」と書いてあり、パネルディスカッションのパネラーがコンサル先の社長だったこともあるので交流会に参加するつもりだったのですが、受付をしたときに「交流会参加するつもりですが」と言ったら「震災の影響で中止しました」とのたまう。は?中止?

 

今、震災のためになんでも「自粛」が広がっています。お隣の浜松市では一年で一番大きなイベントの「浜松まつり」が中止になったそうです。東北でたくさんの人が亡くなり、大変な生活を送っているのにこちらで楽しむのはちょっと、という気分はわかります。でも、今の自粛ムードとかホームページや店内放送のお悔やみメッセージってなにかちょっと違うと思うんです。日本人特有の右へならえ気質が出ていると思います。いや、バカ騒ぎや乱痴気騒ぎはどうかと思いますが、地震がなかった地域を盛り上げて経済を盛り上げていくことは東北のためにもなることです。

浜松まつりが中止になって、浜松の飲食店は苦境に立たされているそうです。当社のお客さんである浜松の製菓メーカーも稼働率が落ちているみたいです。おかげでそういったお店に使われる農産物の相場も下がっています。いろんなところに影響が波及しています。

昨日のセミナーの後に行われるのは「交流会」です。震災の影響で交流会中止って意味不明です。私の知り合いでも昨日の交流会会場ホテルと取引がある会社があります。そういったところに影響が広がっていきます。交流会でもお祭りでも、もし本当に哀悼の意を表するなら最初にそれを表明して、みんなで黙祷するとかいろいろやり方はあると思います。そういう判断をできる主催者が少ないのがなによりも残念でありません。私も震災では人並みに心を痛めていると思っていますが、そうであっても苦言を呈したいと思います。

畜産の経営に関するプレゼンテーション

今日は暖かい一日でした。すごく暖かい気がしましたが、これでも平年並みのようです。ここしばらく寒い日が続いていたから暖かく感じられます。さくらの花もほころんできました。

昨日は豊橋市のサイエンスコアで「これからの畜産を考える」というワークショップがあり、私も前座で「畜産の経営と飼料」という内容でプレゼンを行いました。

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プレゼンの内容をかいつまんで紹介すると

・畜産物の価格は長期下落

・飼料コストはここ数十年安値安定だったが、近年は食料需給の逼迫により上昇基調

・畜産では原価に占める飼料コストの割合が高い

・畜産農家は大規模化が進んでいる。大規模で安い飼料を使用することにより安価な畜産物が供給されている

・海外からの飼料の輸入は環境汚染の原因ともなっている。

・エコフィードや飼料米で飼料の供給をするのにはさまざまなハードルがある。

以前からなんどか書いていますが、飼料米がコスト的に合わないのははっきりしています。高くなったと言っても輸入トウモロコシは30円/kg。今の日本の米は200円/kg。その差を埋めるのは困難です。

っていう話をしたのですが、その後のパネルディスカッションで某市の農政課課長は「来年度は稲ホールクロップサイレージの取組を行います。」と誇らしげに宣言。10分前に「コスト的に合わない」って私が言ったことは完全黙殺されてしまいました_| ̄|○

今までの農業政策で一番問題なのは、農業競争力向上の名の下に効果がはっきりしない施策に大量のお金がつぎ込まれていることだと思います。稲ホールクロップサイレージ作ること自体はべつに構わないと思いますが、行政がそれをバックアップすることによりどれくらいの農家でその普及がすすむのかがはっきりせず、行政コストに見合っているか検証されていないことが問題だと思います。とりあえず、今までの施策が役に立っていないのですから、同じようなことを続けていくのは問題ですよね。効果/投資をきちんと見極める必要があると思います。

石垣島の農業

Twitterではときどき書いていましたが、金曜日から3日間の予定で石垣島まで出張していました。すごく暖かいのかと思っていたら、タクシーの運転手曰く「こんなに寒いのは珍しい」とのことで愛知県とそんなに変わらない感じの気候でした。

今回の出張は現地で豚や牛をエコフィードで飼いたいという相談を受けて見に行くことになった次第です。沖縄へは1回行ったことがありますが、石垣島は初めてです。あいにくの天気が続いていたのですが、それでも海はとても美しく、時を忘れた景色は心にしみ入りました。天気がよかったら本当に最高だったのですが。

石垣に行って知ったこと。

・空港の滑走路が短い。(1500m)着陸したときの逆噴射がすごいのでパイロットがへたくそなのかと思ってしまいました。

・牛が多い。繁殖経営主体の農家が多く、耕地の中で牧草地が占める割合が高い。

・サトウキビ畑も多い。その他の野菜などはあまり多く無さそう。

・沖縄なのに豚の飼育頭数は少ないらしい。

・焼き肉屋が多い。

・石垣牛の等級はA-4~3が中心。とても美味しいが、かなり高カロリーな感じ。

・現地の人は歌うまい。

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とても魅力的な島なので何度も行く観光客が多いのはうなづけますね。

私が一番感動したのは、スナックへ行ったときむこうのおねーさん(と言うにはやや年上な感じ)がカラオケを歌ってくれた時のこと。信じられないぐらい歌が上手かったです。夏川りみか元ちとせも負けないほどの歌いっぷりです。しかも、特に歌を習ったことはないと言っていたのがまたびっくりです。学校でどーいう音楽教育をしているんでしょうね。

温暖な気候と観光客が多いことはいろいろとビジネスとして面白いとおもいました。離島の難しさと可能性が共存している感じですね。

ところで、今回は写真を撮ろうと張り切って一眼レフデジカメを持っていったのですが、SDカードが入っていなかったという失態を演じてしまいました。↑の写真はコンパクトデジカメにて撮影です。

デジカメは カード無ければ 漬け物石

ボブキャット

今日は全国的には休日のようですが、当社は普通に仕事でした。会社のある工業団地ではほとんど休んでいる会社はないので、会社にいる限りあまり休みという感じはないですね。

 

今日は堆肥の切り返しの日でした。朝からボブキャットに乗ってもりもり切り返しです。切り返しというのは堆肥を移動させながら撹拌するという作業です。堆肥は発酵の過程でどうしても不均一な部分が出てきますし、エアレーションしているのですが酸素が不十分な部分が出てきますので、撹拌することによって均一化をはかり酸素の供給も行います。堆肥の山をその場で撹拌するのは難しいので、別の場所に動かすことによって撹拌を行う訳です。

当社では、発酵槽に一箇所6トンぐらい堆肥を堆積してあります。6トンの堆肥を人力で移動させると日が暮れてしまいますので、ボブキャットという重機(というほど大きい訳ではないですが)を使っています。ボブキャットというのはスキッドステアローダの中の1つの商品名です。スキッドステアローダというのは、方向を転換するのに舵とり装置があるのではなく左右のタイヤの回転差を使い移動させるという機械で、非常に小回りが効きます。戦車とかバックホーのタイヤ版です。その場で360度回ることができます。くるくると回るので、乗っていると結構楽しいです。

 

午後はそのボブキャットのオイル交換をしていました。忙しければ業者さんにやってもらうのですが、今日はちょっと時間があったので自分でやりました。30分少々の作業ですし、難しいことは何もありません。手が汚れるのだけが難点ですが。しかし、今日は久しぶりにエンジンルーム開けたらなんとオイルの注入口の蓋がない!よく見たらエンジンルームの中のホコリの中に埋もれていました。エンジン内部にホコリがかなり入ったと思われます。大丈夫かな?

オイル交換自体は簡単なのですが、古い車体なのでいろいろ作業性が悪いです。とりあえず、オイルのレベルゲージの位置がわるく一旦抜くと挿すのが大変だったりします。

とりあえず買い換えるお金もないので、こいつにはもう少しがんばってもらわないと思いかわいがっている次第です。

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スケジュール

地震のニュースを見るととても心が痛みますが、所詮は高みの見物なんですよね。被災者の痛みは被災しないとわからないのだと思います。とりあえず、非常にささやかですが募金しました。

Twitter情報によると畜産関連はエサが入荷しなかったり豚や鶏の出荷が難しかったりと影響が出ているようです。今の日本の社会は本当に石油と電気に依存しているんだと痛感しますね。Twitterで今回の原発の状況を受けて浜岡原発中止の署名運動をしている人がいましたが、その人のつぶやきを見たら計画停電に怒っていたのは悪い冗談のようですね。

なお、私は原発には懐疑的ですが、別に安全性を不安視している訳ではなく、コスト面で疑問を持っているからです。今回の事故でも人がたくさん亡くなっている訳ではないですが、事故の処理コストは相当な金額に上ると思います。

 

今日は本当は夜に飲み会がある予定でしたが、自粛とのことで中止になりました。バカ騒ぎはどうかと思いますが、無用に自粛することは経済活動に影響を与えて間接的に復興を妨げることになるので反対です。

本当は今週は東京へ行ったり東京からお客さんが来たりという予定があったのですが、おもに停電の影響でみんな中止になってしまいました。おかげで予定がすっぽり空いて工場にいる時間がすごく長くなりました。書類の整理や作成業務をもりもりとやっています。

被災地も含めて、早く平穏な生活が戻りますように。