研究機関とのお付き合い

先々週、今週と展示会続きで少々お疲れモードです。貧乏性のため展示会出展費を回収するべく気合いを入れて接客をするのでかなり体力を消耗します。今年の展示会はいろいろな出会いがあり、今後に期待できるものでした。

展示会
展示会

展示会出展していると都道府県の農業試験場などの研究機関の方や、大学などの研究者のかたが数多くブース来場されます。そういった方々から「どういった研究テーマを行ったら良いか」という質問を受けます。

当社は様々な食品廃棄物をリサイクルしており、今まで利用されていなかった原料の受け入れも行っております。新規アイテムを利用する場合(特に飼料として利用する場合)には大学などの研究機関に委託し、特性や性状を確認すると言うことを行っています。最近は非常に多岐にわたるアイテムの相談があるため、研究機関との連携は欠かせないものがあります。

例えば飼料の場合、研究機関での試験は成分分析、保存性試験などから消化試験、家畜への給与試験など、様々な段階の試験を依頼しています。そういった試験の成果は実際の飼料の流通販売において基礎データとして活用されています。研究機関での試験が現場で生きているわけです。

他方、学会などに参加すると「この研究内容はいったいどのように実用化していくのだろうか」と思うような試験が少なくありません。どう考えてもコストが合うはずのないアイテムだったり、現場でのニーズが全くない分野だったり。「研究のための研究」になっているようにも感じられます。そのようなことが起こる理由として、もちろん現場の声をくみ上げていない研究機関の体制にも問題あると思いますが、我々のような民間事業者が研究機関への積極的なアプローチを行っていないこともその一因ではないかと思います。

当社の場合、目新しいアイテムが多くあるため研究機関の先生方の興味を引くものが多くあります。研究テーマとしておもしろいことと実用性があることの両立をはかったものを提供してきたことがこれまでの成果につながっているように思います。

研究機関の運営には多くの税金が投入されているわけですから、”役に立つ”研究を行ってもらいたいと思います。それが民間事業者の事業拡大にもつながり社会全体の利益に結びついていくことになります。最終的に当社にその利益が分配されることになればさらに喜ばしい限りですヽ(^0^)ノ

6次産業化を進めるためには

年度末、年度初めの報告書もようやくだいたい終わり、少しだけホッとしている今日この頃です。時間があるときはたまに子供のために離乳食を作ったりしています。どうやらチーズとかイカみたいなアミノ酸たっぷりのものが好きなようで、酒飲みな将来は約束されているようなものです(^^)

当社のお客さまの酪農家さんでもチーズを作られているところが何件かあり、美味しいチーズを食べる機会が増えたのはこういう仕事をしている役得というものです。

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もともと牛乳はその商品の性質上個々の農家さんをわけて集めることが難しいため、酪農家さん個々の特徴を出すことが難しいですが、チーズを作ることで、牛乳の持つ個性を発揮できる場面が出てきます。特に、チーズやバターは牛乳の成分が濃縮されるので、牛乳の特徴がはっきりと出てくるように感じます。将来、「チーズスペシャル」な飼料を作ることができたら・・・と夢想する今日この頃です。

昨今は酪農に限らず、こういった6次産業化が増えてきており、政府も政策的に奨励を行っています。美味しいチーズが食べられるのは歓迎ですが、個人的には安易な6次産業化推進には疑問を持っています。

6次産業化に限ったことではありませんが、新規分野に事業展開をする際にもっとも必要なことはその事業を行う存在意義があるかどうかだと考えています。例えば、養豚や肉牛の場合、法律によってと畜を自分で行うことができません。(仮にできたとしても非常に非効率でコスト高になってしまいますが)6次産業化で肉を販売すると言ってもと畜場から買い戻す形態となり、一般の肉屋さんと流通経路が変わらないことになります。もともとの肉屋さんとの相違がなければ、新規参入しても競争力があるわけではありません。
6次産業化で肉を販売して成功している農家さんは、品質が高いにもかかわらず規格などの理由で市場価格が安いものを適正価格で販売しているケースが多いように思います。この場合、「生産者が知っている価値を伝える」ことが存在意義になっているかと思います。

 

また、農業はそれで生計を立てているような規模になると労働時間の拘束が長いケースがほとんどです。家族全員が労働力としてカウントされていて余裕が無い場合に、新たな事業を展開すると言うことは本業である農業の労働時間を削ることになります。農業は農作物や家畜をきちんと見なければよいものを生産することができません。生産の品質が落ちたり、生産量に影響が出たりします。果ては6次産業化を進めたら農業を辞めると言う笑えない事例があったりします。

事業を新規に展開する以上、ヒト、モノ、カネを確保して事業計画をきちんと立てなければ事業が成り立たないのは言わずもがなです。農業はまだまだ市場出荷していても成立することが多くあり、「ものを売る」ってことを1回もやったことが無い人がいきなり”商売”を始めるということがいかにハードルが高いかは想像に難くありません。

 

と、辛辣なことを書いてしまいましたが、どんな事業であっても新しい分野に挑戦し続けることは重要ですし、6次産業化は新たな価値を創造することにつながると思います。今後も当社のお客さまのそういった取り組みを応援できたらと思っています。

酒粕の成分と酒造り


最近、ホームページからのお問い合わせで酒粕の買い取り依頼が非常に増えています。食品としての需要低迷が主因のようですが、Webという媒体によって需給の状況がわかることも興味深いです。

私は酒と名前が付くものはたいがい好きですが、日本酒ももちろん愛好しています。飲むだけではなく、酒蔵見学や杜氏とお話しで酒造りの方法を聞いたりすることも好きです。日本酒の作り方は非常に複雑なプロセスを経ますが、微生物学的な知見が皆無であった江戸時代にこのような技術が確立されていることに非常に驚きを感じます。

酒粕

 

日本酒の作り方はWikipediaの記載が詳しい(異常にw)ですが、超概略として

1.米を精米し、蒸す。

2.コウジカビをふりかけ、麹を作る

3.麹、別に蒸した米、酵母を混ぜもろみをつくり、発酵させる

4. もろみを絞り、濾過して酒になる。

と言ったプロセスとなります。

一連の反応で米に含まれるデンプンがコウジカビが出すアミラーゼによりブドウ糖となります。酵母はデンプンをエサにすることはできず、ブドウ糖は使えるのでカビを使ってデンプンを糖に変えることで米を使って酒を造ることができます。ビールやウィスキーではデンプンの糖化を麦芽の持つアミラーゼを用いて行い、ワインはブドウに含まれている糖をそのまま用いていることが日本酒との違いです。

酒粕を飼料として取り扱うにあたって、成分分析を行っているのですが分析結果を見ているとびっくりするぐらい成分が異なります。一番差が出るのは粗タンパク質含量の差で、最も低いものは乾物換算で20%程度、高いものは乾物換算で60%と大きな差があります。傾向として、安い酒ほど酒粕の粗タンパク質含量が高い傾向にあるようです。

酒粕の粗タンパク質は米に8%程度含まれる粗タンパク質が濃縮されたものです。この値が大きく違う原因として

・高い酒ほど精米歩合が高い。米は表面ほど粗脂肪、粗タンパク質が高いため、精米歩合が高くなるとそもそも原料中の粗タンパク質含量が低くなる。

・安い酒は麹の活性を高め、米を良く溶かしている(=糖化反応をすすめている)糖化がすすむと糖はエタノールに変換され、酒の歩留りが上がる。その分残った粕に粗タンパク質が濃縮される。

・安い酒は酒粕を絞る際にしっかり絞るので、水溶性の糖などの割合が下がるため相対的に粗タンパク質含量が高くなる。

などが推定されます。飼料としては水分が少なく、タンパク質の含量が高いほうが好まれますので、安い酒の酒粕が飼料に向いていると言うことになります。酒粕を見ると酒造りの奥深さを感じるとともに、自分の飲む酒選びにも役立っています ^^;
こう言う仕事をしていると食品メーカーの裏事情が垣間見えてとてもおもしろいですね。

老舗企業の強み

ここ数年、年度末が忙しくなっています。補助事業を受けているのが主な原因なのですが、今年はとくに尋常ならざる忙しさでした。大量の書類締め切りに追われていて、本当に終わるのだろうかと絶望的な気分になっていましたが、終わりましたヽ(^0^)ノとは言え、まだ残務がありますけどようやく目処がついてブログを書くことができるように。

忙しすぎて自分でもすっかり忘れていましたが、今年の3月は創業10周年でした。実際は最初の2年はほぼ業務を行っていなかったので、事業を行ってからは8年ですが。それにしても思いおこすとこの10年のことが比喩では無く走馬燈のようによぎります。最初の2年は当然収入ゼロで、事業を開始した3年目もほとんど売上が無くお先真っ暗な状態でした。そこからなんとか今まで継続的できたのは、ひとえに応援してくれる皆様のおかげだと感謝しています。まだまだ脆弱な会社基盤をどうやって強固なものとしていき、未来に渡って継続できる企業に変革していけるかが目下の課題です。

当初は汚泥の堆肥化を目指して事業を始めたのですが、現在は事業の主体がかなり変化をしました。事業計画もろくに無く事業を始め、いきなり行き詰まって事業の転換をはかり、その後も当社の強みを生かせる分野を模索してきた結果、事業内容が変わってきました。

事業を始めたときは、顧客ゼロ、仕入元ゼロ、借入先ゼロ、東三河に出てきて知り合いゼロという状態からのスタートでした。顧客ゼロが大変なのは当然として、仕入元が無いのも事業を営む上で大きなハンデです。そういうリソースが少ない中、事業の内容を転換することは大きなリスクでしたが、自社の強みを最大限生かす方向を常に模索してきた結果、現在まで事業を継続できたものと考えています。

翻って、当社の周りやお取引先には創業100年を超えるような老舗企業が多くありますが、その中の多くの企業が現在の事業に安穏と甘んじており、積極的に新分野に進出することを怠っているように見えます。移り変わりの激しい世の中で、現在の事業が今後も継続可能な環境にあるか非常に先行きが見えない時代になっています。そんな中で新規の分野に取り組まないのは事業の大きなリスクファクターだと思います。長い間事業を営んでいる会社は、含み資産はもちろん、数多くの取引先、従業員など、有形無形の資産を多く保有しており、それが会社の強みとなっています。よく「うちは何も取り柄が無いから」と言う社長がいますが、事業の継続自体が強みになっており、それが故に信用調査会社の評点では事業の経歴年数が入っているわけです。資産を生かし切れない会社を見ていると、「ああ、もったいないなぁ」強く思います。

当社は常に新しい取り組みを模索し、すべての取引先、従業員、その他関係する皆様方のニーズに応える会社を目指していきたいと思っています。
今後もよろしくお願いいたします。

 

農協は不要な存在なのか

久々の更新です。今年に入って種々の書類の締め切りに終われ、余裕のない状態が続いていました。社長兼営業部長兼工場長兼営繕担当みたいな動きをしているとにっちもさっちも行かなくなってきていますので、いいかげん組織としての体制と構築していきたいと考えています。と言いつつ、今晩も会社に導入する新しい設備の検討をして夜が更けていくわけですがw 組織と言えば、日本の農業組織の代表である農協が「農協改革」の名の下に批判を浴びています。農協不要論がマスコミを賑わせていますが、果たして本当に農協はオワコンな存在なのでしょうか。

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昨今は六次産業化がもてはやされ、農家が直接販売に乗り出すケースも多く見られます。有力な農家ほど農協の流通経路を敬遠し、自ら販売ルートを切り開いています。商系の流通問屋へ納品することもありますが、商品を直接流通販売することも増えてきています。 直接販売を行うようになると、ある程度ロットをまとめ、規格をそろえ、物流コストを下げることを目的として農家が集まり共同の集荷設備や保管設備を作る・・そんな事例があります。 販売を行うと、与信管理、代金回収も大きな問題です。代金を回収するために、回収代行業者を利用したりします。 肥料や飼料などの資材も個々の農家で購入するよりもまとまって購入したほうが安上がりになります。当社のお客さまでも飼料を入札、共同購入してコストを下げている人もいます。 こういったことはみな農協がやっていることです。アンチ農協の優秀な農家ほど農協のような取り組みをしているのは皮肉なものです。

 

結局のところ、農協の事業自体には存在意義があるのでしょうが、(多くの)単位農協が仕事をきちんとしていないことが問題の本質であると思います。 肥料飼料や段ボールなどの資材は農協の取扱高が圧倒的であり、本来はどのルートよりもっとも安価に農家に提供できるはずであり、農協に出荷すると一番高くなってもよいはずなのに、そうでないケースが多々あります。しかも、それでいて多くの農協では営農事業が赤字です。商系で成立する事業が成立しないのは組織のあり方が間違っていると言わざる得ません。

 

組織が大きく古くなると、組織の維持が目的となり本来の目的を見失っていくものです。農協が本来の目的を見据えた組織に変革していくことが日本の農業の発展に必要なのではないかと思います。そのためには農協を構成する組合員が農協を”自分たちの組織”であるという意識を持つことが重要だと思います。 今の”農協改革”と呼ばれる動きは既得権益の奪い合いやパフォーマンスに過ぎません。アメリカの輸出団体やニュージーランドの乳業メーカーで明らかなように、組織というのは非常に強いものです。見せかけの改革ではなく、これからますます社会のグローバル化が進む中、農協が理念と長期的な戦略をもった組織となり、日本農業を支えていって欲しいものだと願います。

1年間ありがとうございました。

大晦日、そして決算日の夜、例によって仕事をしながら過ごしています。今年は元旦が入荷の少ない木曜日なのでお休みすることができ、ちょっとほっとしています。

今年は会社も人員が増え、組織的な体系に少しずつ踏み出すことができた1年でした。事業計画は若干目標にショートしたのが不本意なところですが、様々な出会いがあったのが何よりも嬉しいことです。新しいプロジェクトもいくつか進行しており、経営理念にある資源循環の貢献が着実に広がりを見せているのが何よりも確かな自信につながっているようにも思います。

グローバルでは社会の混迷度がますます深まり、人口増加圧力に伴い資源の重要性が増してきています。そんな中、日本の国力は低下し将来への不安が蔓延しています。激動する社会の中、個人と企業のレゾンデートルを確認する必要性を改めて感じています。

プライベートでは子供が生まれ、自身のあり方について考える機会が増えました。子供が幸せに育てる責務を感じるとともに、幸せに暮らせる日本社会であってほしいと切に願います。

何はともあれ、こうやって新しい年を迎えることができるのは周りの皆様方のおかげだと心より感謝しています。一人で始めた会社ももうすぐ創業10年を迎えます。これからも謙虚でありつつ新しい挑戦に果敢に取り組みたいと思っています。来年もよろしくお願いいたします。

 

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堆肥の品質と温度

師走になり忙しい日々が続いています。 今年は暖冬の予報でしたが予想外に寒い日々が続いています。 寒くなってくると堆肥の品質が不安定になります。堆肥は有機物の分解に伴い品温が上がり、水分が低下します。有機物の分解に伴う品温上昇は気温に対し温度があがります。たとえば、夏場気温が30℃のときに80℃まで品温が上がっているものは、冬場気温が10度になると60°程度の品温上昇になります。もちろん、放熱の状況などにより大きくかわりますが、いずれにしても品温上昇が気温により大きな影響を受けることはかわりません。

発酵する堆肥
発酵する堆肥

品温が上昇しないと水分が飛ばず、通気性が悪くなります。その結果、好気発酵が進まず品温が上がらないという悪循環が進むことになります。こうして一旦状態が悪くなった堆肥はどんどん悪い方向へ進んでしまいます。水分が多い状態となり、通気性が悪いと嫌気性化します。嫌気性化すると硫化水素やアンモニア、メチルメルカプタンなどの物質が生成し、いわゆる「くさい堆肥」となってしまいます。
このような事態を防ぐため、当社では堆肥の状態について冬場は神経を尖らせています。

当社では他社の堆肥の植害試験や栽培試験の受託も行っています。さまざまな現場の堆肥を見ると、状態が悪いものが散見されます。
汚泥の場合、もともと易分解の有機物が少ないため、ただ乾燥しただけでもふつうは害が出るようなことはありません。ところが、嫌気性化すると生育阻害や発芽阻害が発生したりします。

発芽阻害を確認するのには小松菜を使用します。堆肥を水に入れて漉し、堆肥成分を抽出します。この水をシャーレに入れて小松菜の種子をまき、どれぐらい発芽するかを見ます。小松菜の種子は発芽率がよいため、発芽阻害がなければ95%~100%発芽します。これが発芽阻害があると全く発芽しないこともあります。

食品リサイクルを行っていて残念に思うのは、堆肥の品質を見ても明らかなようにまだまだ技術的に未熟な事業者が少なからずあることです。社会の中に確固たる地位を確立するために、業界全体のレベルアップが望まれるところです。

アベノミクスの行方

アベノミクスの金融緩和により、円安傾向が続いています。輸出を行っていない中小企業や内需中心の食品メーカー、海外の資材に依存する畜産農家など、当社の周りでは厳しい経営環境が続いています。

金融緩和により市場に出回るお金は増えましたが、人口減少を見据えた日本社会では投資意欲が増えることは無く、金融機関は融資先の確保に苦慮しているのが実情です。

今のような政策は永続することはできず、いつかは終わらせなければいけませんが、もはや出口が見えなくなっているのが実情ではないでしょうか。

そもそも、円安誘導とは国民資産を毀損する行為です。輸出競争力が増えたり、海外投資リターンが円ベースで膨らむというのは相対的に日本国民が貧乏となっているからということに他なりません。国民を貧乏にして輸出企業だけが潤う政策を支持するのは国家に対する重大な背信行為であり、国賊であると思います。

私は、このままいくと早晩財政破綻への道を歩むのでは無いかと危惧しています。私が思う財政破綻後の社会情勢は

・国債の信任が失われ、紙切れに。

・国債の利子が高騰し、政府機能が麻痺状態になり、公共サービスが停止。

・銀行の預金は国債運用分が消える。

・円の価値が暴落し、1ドル200円を超える円安に。

ってことになりかねないと思っています。国債の残高が増えてきて国民資産を超えたとき、日本国債が海外から信認されず、さばけなくなったときが最後の時では無いかと考えます。
仮に、そのような社会情勢となったときに、当社の事業や、自分のような市井の人々の生活はどのような姿になるのか想像することは非常に困難ですが、激動する社会の中での自社と自分の立ち位置を模索し、日本社会の未来のために貢献する道を探していきたいと思います。

 

子供達の未来のために

私事で恐縮ですが、先日我が家に子供が生まれました。身近に子供がいないこともあり赤ちゃんとほとんどふれあうことが無く40年を過ごしてきたので改めて新生児の小ささに驚く次第です。大人の数分の1しかない体に大人と同じ器官が入っていることに感心をしています。(理系人間なので ^^;)

当社の会社案内に「子供達の未来のために」という文言を記載していたのですが、その言葉の重さに改めて感じ入る次第です。

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22世紀まで生きる可能性の高い彼女は、これからの苦難の日本社会を生き抜いていくことになるかと思います。先の見えない閉塞的な雰囲気が蔓延する時代において未来を見据えて生きていってほしい、そんなことを寝顔を見ながら思います。

次世代のために我々は一体何ができるのだろうか、企業と個人の存在意義を改めて考えさせられます。

顔の見える農産物

最近、月1更新になってしまっています。最近、広告宣伝が効きすぎて引き合いを頂く事が増えており、お問い合わせの対応に忙殺されています。メールの返信が遅いため更に督促のメールが来たりして反省しきりです。

忙しさにかまけて運動を怠っていることもあり、やや体重が増えてきているのも気になるところです。仕事柄、美味しい農産物を食べる機会も多く、それも原因の1つと思われます。

当社のお客様は技術レベルが高く、美味しい農産物を生産されている方が多くいます。ので、美味しいものには事欠かなくなりますヽ(^0^)ノ

お客様のレベルが高い理由として、有機肥料やエコフィードは使いこなしが難しいため、うまく使われている方は技術が高い場合が多いのではないかと思っています。

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そんなわけで、最近は「○○さんのところの豚肉」といった感じで生産者指名で食卓にのぼることやレストランで注文することが増えています。

ただ、私は「顔の見える農産物」というものに割と懐疑的です。農産物生産者が情報公開を積極的に行うケースはまだまだ少数派であり、情報発信をうまく行うだけでマスコミが飛びつき、有名になることも可能です。しかし、情報発信の能力は農業技術とは別であり、多くの高い農業技術を持った生産者は寡黙で朴訥です。

当たり前ですが、「誰が作ったかがわかること=美味しい」ではないと言うことです。
正直言って、当社のお客様でもあまり美味しい生産物を作られていない方も一部には見えます。そういう人の生産物は名前がわかると逆に敬遠してしまいます。

つまり、顔が見えるから美味しい、安心ではなく、美味しい生産物、しっかりと管理を行って農産物を作っているあの人のものを食べたい・・・というのが本質的な手順ではないかと思っています。当たり前と言えば当たり前の結論ですが。

消費者側の立場からは、情報ではなく、味覚判断の尖鋭度をあげることにより美味しい生産物を見分ける能力が求められていると思いますし、生産者の立場では高い技術を持っているからこそ、それをPRする能力も持ち合わせること、あわせてより技術レベルを高めていくことが必要ではないかと思います。

せっかく高い技術を持ち美味しい農産物を生産していながら埋もれている生産者がまだまだ多数いることが残念でありますし、まただからこそ消費者との接点を作るお手伝いを微力ながらできたらと考えています。そして、個人的にはそのおこぼれでもっと美味しいものを食べられたら幸いです(^_^)