環境展(その2)

というわけで、環境展から帰ってきました。
今年の環境展はちょっと出展企業数も減っているようです。廃棄物業界は今かなり不景気ですので、そのあおりかと思います。
環境展の会場のビッグサイトへはいつもは品川から大崎まで行き、そこからりんかい線で行くのですが、帰りはなんとなくゆりかもめで新橋まで出てみました。
先頭に座れたので写真がうまく撮れました。
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しかし、たまに東京へ行くと本当に人が多いと感心します。ウオーターフロントあたりもよくもまあこんなに開発したものだと思います。
地元の豊橋、豊川もそうなんですが、埋め立てられた土地ってもとは干潟だった場所が多いです。干潟を埋め立てると生物の多様性が減少するだけではなく、干潟による水分浄化能も失われて水質汚濁の原因となります。なんか埋め立て地へいくとやるせない気分になるんですよね~。

環境展

今、東京に来ています。環境展という業界の展示会に行くためです。
環境展に出展しているような廃棄物関連の機器ってすごい高価なものが多いんですよね。
こういう機器って営業マンが1年に何台も販売しないようなものが多いから、当然販管費が嵩みます。原価の割に高くなってしまうんだと思います。
以前も書きましたが、廃棄物関連のビジネスは減価償却費の割合が高いです。ので、高い機械を入れると自ずと経営に響きます。いかに安くて性能の良い機器を導入できるかが重要なポイントです。当社もまだまだ導入したいものがあるので展示会で情報集めです。
ちなみに、業界向けの機器ではなく、農業向けの機械などを転用すると案外安くて性能良かったりします。

5月

5月ももう終わりですね。
最近、同業者(主に廃棄物関連)の人とたくさん会っています。人脈が広がりますが、仕事がしにくい部分も出ますね。狭い業界ですので。
5月にはこんな↓音楽を聴きたくなります。

もうすぐ梅雨です。さわやかなのもあと半月。

食品リサイクル法の定期報告

いつになっても暇にならずばたばたしています。自宅の引越の影響も大きいですが。

食品リサイクル法の定期報告の時期がやってきました。このブログをご覧になっている食品排出事業者の方は報告書完成していますでしょうか?

食品リサイクルでは年間100トン以上の食品廃棄物を排出している事業者に報告を義務づけています。年間100トンというと相当量に感じられるかもしれませんが、結構小さい事業者でも100トン簡単に超えます。

スーパーですと、町中の小さいスーパーでない限りだいたい超えます。野菜のカット工場なども町工場で一日1トンぐらいは出てしまいます。豆腐屋さんは法人になっているようなところですとおからは一日1トン以上出ます。

ということは、報告が必要な会社は相当多くなるはずですが、報告を行わなければいけないのに行っていない会社はかなり多いのではないかと思います。

・そもそも食品リサイクル法なんてものがあるを知らない

・ゴミの量を量っていないのでどれくらいの量なのかしらない

・報告が面倒なのでしていない

ぐらいの理由が多いかと思います。さすがに大手食品スーパーなどは食品リサイクル法を知らないことはないですが、小さい会社では「食品リサイクル法ってなに?」って言われることはよくあります。

農水省(農政局)では、めぼしい事業者には立ち入り、聞き取りをして食品リサイクル法への対応状況を確認しています。でも、報告がなければどれくらいの排出量なのか知るよしもないわけです。スーパーなどは売上げ規模からだいたい推察できますが、野菜のカット工場はそんなに目立たないので調査が及んでいないようです。

廃棄物関連は情報を収集するのが難しいですね。

 

資格試験

今日は蒸し暑いですね。愛知らしい季候になってきました。
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私の名刺には資格をいろいろと書いています。
今書いてあるのは
環境計量士、公害防止管理者(水質1種)、臭気判定士、浄化槽管理士、浄化槽設備士
です。一応全部国家資格です。ので、名刺を渡すといろんな反応があります。
環境計量士がいちばんPR度が高いかと思っていたのですが、案外知名度が低いらしく公害防止管理者のほうが感心されることが多いですね。臭気判定士は知っている人にはうけます。
受験した感想で行けば、難易度は
環境計量士 >> 公害防止管理者 > 臭気判定士 = 浄化槽管理士 >浄化槽設備士
ぐらいの感じです。
環境計量士は本当に難しかったです。大学入試の方が楽なぐらいです。法規などの丸暗記が多いので大変です。
化学分野も大学の化学くらいと結構難易度高いです。私は高校まで化学好きでしたが、大学の化学は苦手で結構単位を落とした口なので・・。
ただ、環境計量士の試験は難しいですが化学全般を広く押さえているので、勉強にはなります。会社は行ってからだと勉強する時間が無くて大変なので、学生のうちに挑戦することお勧めします。このブログ見ている学生さんはあまりいないかもしれませんが。
ちなみに、名刺には書いてありませんが、情報処理2種と第2種電気工事士も持っています。書くと恥ずかしいので書いていませんが。あとは大型免許やユニック、フォークリフトの資格もあります。
こう書いていると資格マニアの様ですが、前職は資格取得を推進していたというのもあります。ここ3年くらい資格試験を受けていないのですが、なんか物足りないようなw やっぱり資格マニアでしょうか?

ソラマメ

このごろようやく五月らしくなってきましたね。愛知ではさわやかな気候はあと1月ほど。梅雨入りとともに蒸し暑くなります。
肥料の実験のために小さな畑を借りています。この頃、ソラマメとエンドウが穫れ始めました。4月が寒かったのでかなり遅めの収穫です。
Imgp3276 ソラマメ
普通にソラマメを無農薬で育てると,アブラムシがすごいことになるのですが、写真のソラマメは全くという程アブラムシが付いていませんでした。やっぱり有機栽培で丈夫に育っているからでしょうか。
収穫したソラマメとエンドウは食味試験のため ^^;食べます。エンドウは豆ご飯に、ソラマメは茹でてビールのつまみに。
Imgp3297 豆ご飯
この豆ご飯、瘧(おこり)がおきそうなぐらい美味しかったです。豆が驚くほど柔らかく、豆くささが全くありません。これが当社の肥料によるものだとすごいのですが、ただ新鮮なだけかもしれませんw
なんにせよ、実験で美味しいものが食べられるのは幸せですね。

有価物と廃棄物

最近の不法投棄等の案件を見ると、単純なものは少なく、巧妙になってきているように思います。
よくあるのが有価偽装。有価物を保管しているだけ、土壌改良剤として利用している等々の主張をするというもの。
当社の関連する食品リサイクルですと、堆肥として販売しているといいつつ、土地を高い値段で借り上げており実質的に畑が安定型処分場になっているという手口です。
ところで、そもそもなぜ廃棄物に関して厳しい規制が行われているのか。
廃棄物は受け入れたときにお金をもらえます。その時にお金と一緒にゴミも引き渡されるわけです。このゴミを捨ててしまえばすぐに儲かるわけです。
逆に、一円でも払って買った場合、そんなに簡単に捨てることはない訳です。木くず裁判とよばれる裁判では、木くずのように一般的に価値があると見なされるものは逆有償でも総合的な判断で有価物として見なすという判例が出ています。
しかし、逆有償である以上、捨ててしまった方が簡単にお金になるわけです。環境省、都道府県が「基本は有価かどうか」で判断するのはこのためです。
同じ理由で、買取価格より運搬費用の方が高く逆有償になっている事例においても、運搬業者と買取業者が別であり、運賃を直接排出元が負担している場合、買取業者は廃棄物処分の許可が不要です。(都道府県によって見解がことなることもありますが)
買取業者はあくまで有価で買い取っているため、これを不法投棄する可能性は低いわけです。
ただ、トータルで逆有償になっている場合、運搬業者から買取業者へ金が流れていることもあります。つまり、実質的に買取業者は買取と言いつつ処分費を取っている状態になっているということです。
こういう事例もあるので、都道府県によってはたとえ運搬業者と買取業者は別であっても逆有償になっていることに関して認めないこともあるようです。
この理屈は養豚業者にもあてはまります。処分費をもらっていると、楽するために捨てる可能性が常に付いているため、受入にあたってそれなりの要件が求められるわけです。

名大農場での実験

年度末の仕事も一段落したので、すこし暇になるかと思いきや、なんか無茶苦茶忙しいです。
連休もずっと仕事、その後も仕事で休み無しです。なんかすこし疲れ気味な気がします。なんか次々と予定が舞い込んでくる上に自宅の引越も重なり、その上趣味でやっている写真の団体(代表しています)の写真展まで重なって大変です。
先週の土曜日は名大農場でお願いしている実験の作業を行ってきました。若い学生がいっぱいいてエネルギーに圧倒されました。すっかり中年オヤジだと自覚する次第。
施肥と畝立てはもう終わっているので、今回はマルチを張りトウモロコシを定植するっていう作業です。
Imgp3286作業風景
この実験は連用圃と言い、長期間同じ条件で施肥管理等を行い比較を行うという試験です。当社の肥料を使った実験区はまだ3年目ですが、他の処理区は22年間実験を継続しています。厩肥多用区は土が驚くほどふかふかになっていますが、化成肥料区はがちがちの土になっており肥料の効果を実感できます。
当社の実験区はまだ厩肥区ほどまで行きませんが、分析値もだんだん良くなってきており見た目も黒っぽくなってきています。また、年ごとに少しずつ土が軟らかくなってきているようです。

廃掃法について:産業廃棄物処分業の許可要件

急に暑くなりました。つい先週くらいまでフリース着ていたのが嘘みたいですね。
暑がりなのでこれからはつらい時期です。
当社は産業廃棄物処分業の許可があります。最初の許可申請、その後の変更の申請などを自社で行いましたので、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(いわゆる廃掃法)についてもだいぶ勉強しました。業界の人や行政担当者と比較しても法に関しては詳しい方だとは思います。
この廃掃法、いろいろと変なところがあります。先日から繰り返し書いている事業系一般廃棄物と産業廃棄物の区別もですが、処分業の許可要件などでもおかしなところがあります。
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廃掃法の第十四条 5
都道府県知事は、第一項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
 一 その事業の用に供する施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。
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とあります。
「業」の許可なのになぜか施設がないとダメなんです。一見当たり前のようですが、これがくせもの。施設っていうのは箱や土地、人ではなく、機械などを指すわけです。
たとえば、養豚農家が食品廃棄物の受入を行うために許可を取ろうとするとき、豚に食べさせるから豚を施設として許可を取ろうとすると(よくあるケースです)、許可はおりません。
また、産業廃棄物、とくに建設系の廃棄物って、だいたいは重機や人手で分別することにより処理されています。でも、同様の理由で分別だけでは許可が下りません。ので、選別をするラインを作ったり、破砕機を入れることにより許可を取得しているケースが多いです。破砕機は実際あまり使わず横で重機を使って分別しているだけ・・っていうところをよく見かけます。
先の養豚農家のケースでも、養豚農家に機械が無いわけでもないので、その機械で許可を取得する方法もあります。まあ、この辺がノウハウなんですが。
もっとも、産業廃棄物の処分業の許可は施設さえあれば取れるものでもないのが難しいところです・・・。

引っ越しと一般廃棄物の許可

今日は出勤でした。堆肥の切り返しと書類整理をしていました。さすがに会社の周りの工場もみんな休み。静かな一日でした。土曜日はお客さんからの電話があったりしたのですが、今日は電話もまったくありませんでした。
私事ですが、自宅を引っ越すことになりました。昨日は引越業者を3社呼んで相見積もりを取りました。引越って見積をぶつけると恐ろしく安くなります。なんですが、見積を取るために営業マンの相手をするのが面倒と言えば面倒です。見積自体は15分ぐらいででるのですが、営業マンの話が長いこと、1人1時間×3で3時間も相手する羽目に。
しかし、引越業界って大変ですね。差別化が難しいので結局値段勝負。他所がいくらならうちはいくらっていう世界です。廃棄物業界もその傾向が強いですが、引っ越し業界はもっと過酷かもしれません。今回のお願いすることになった会社が提示した金額も普通に計算するとどう考えても原価以下です。
ところで、引越会社が持ってきたパンフレットを見ていたら気になることがありました。「引越の時に出たゴミを有償で処分します」って書いてあります。家庭から出るゴミは一般廃棄物になります。これを処分費をもらって処分するためには一般廃棄物の運搬業の許可が最低必要です。これを許可がない引越業者が処分を行うことは違法行為になります。許可があればいいのですが、まず無いですから。
今回見積取った3社のうち、不要品処分のことが書いてあるのは1社だけでした。引越業者はよく不要品処分を頼まれるのですが、以前某大手運送会社が無許可営業でおとがめ受けているので、引越業者も慎重になっているんだと思います。今回パンフに記載があったのは新興の会社なので、多分知らないのでしょう。
これと似たような事例で、便利屋のケースがあります。便利屋のポスティングチラシを見ると、よく「不要品処分します」みたいなことが書かれています。これもほとんどが違法です。こういう業者は、だいたい集めたゴミを産業廃棄物として処理しているようです。
引越の時にでるゴミは市町村で処理してもらうのが基本です。ただ、ゴミ出しの日が合わなかったり、粗大ゴミの手続きが煩雑だったりするのも事実。お金出しても処理お願いしたくなるものです。ところが、多くの市町村は一般廃棄物の収集運搬許可を持っている業者でも一般家庭から出るゴミの回収を代行することを認めていません。ということは、遵法の方法は自分で市町村に頼んで処理するしかないわけです。
無許可の業者に委託すると、法外な料金を取ったり、不法投棄につながったりする恐れもあります。実情にあっていない硬直した廃棄物行政が問題を生んでいるんだと思います。