フレコンバッグ

今日はよく晴れていたので暑かったですね。でも、日が短くなってきてだんだん夏の終わりを感じます。東三河は名古屋よりもだいぶ涼しいですが、それでも今日は暑くてお茶を2Lくらい飲みました。

飼料の保管、運搬によくフレコンバッグ(フレキシブルコンテナ)を使います。なお、飼料業界ではトランスバックと言うことの方が多いです。

フレコンは

・安価

・丈夫

・使わないときはたたんで小さくできる

などのメリットがありますが、慣れないと充填するのが難しいという欠点があります。

当社でも充填作業を行っていますが、お客様のところで充填してもらうこともあります。実物できちんと説明をしておかないと、うまくいかず偏ったりして結構大変なことに(ホントに)なるんですよね。一度偏って入ってしまうとフレコンが斜めになってどうにもこうにも収拾が付かなくなります。言葉でうまく言い表せないですが、経験するとよくわかります。

にしても、容器にはホントにいつも苦労しています。

酒粕の飼料化

最近、酒粕の買い取り依頼のお話しをよく頂きます。
私も食品リサイクルの仕事に携わってから知ったことなのですが、酒粕はタンパク質が多いです。15%ぐらいタンパク質を含みます。水分が50%くらいですので、乾物あたりに換算すると30%となります。大豆粕がだいたい45%ぐらいのタンパク質ですので、現物で約1/3くらいのタンパクを含んでいる計算となります。
また、酒粕にはアルコールが含まれています。このため夏場でも悪くなりにくいです。こういったことから飼料として向いていると言えます。
ただ、問題はハンドリングです。今、畜産農家ではほとんど飼料は自動給餌で行われています。自動給餌では細いパイプを使ってエサを送るため、乾いているものでなければエサを送れません。このため、酒粕のような粘性の高いエサを利用できる畜産農家は限られています。
エサとして利用することが可能な未利用資源はたくさんあるのですが、未利用なのにはそれなりに訳があります。未利用資源を活用して食糧自給率を上げるのはなかなかハードルが高いです。

リキッドフィーディングのプロジェクト

ただいま残業中です。前も書きましたが、残業をしていると虫がたくさん来るのが悩みの種。虫が集まるとクモも集まって、朝出勤するとくもの巣に引っかかります。自然が多い証拠ですが。
今年度も地元のひまわり農協が補助事業でリキッドフィーディングの検討を行うことになり、当社もささやかですがお手伝いすることになりました。この補助事業は協議会を立ち上げその中で検討を行うのですが、協議会のメンバーがそうそうたる面々でリキッドフィーディングやエコフィードに関して非常に勉強になります。私ももともと肥料が専門なのですが、協議会に2年間参加したおかげで配合飼料メーカーや自家配の養豚農家と負けないぐらいの知識がつきました。
ただ、知識だけではどうにもならないのは嗜好性です。豚さんがどんなものが好きか、知識だけじゃよくわからないんですよね。先日もフンギ(イタリアのキノコ)を飼料にしないかというお話しを頂いてお客のところの豚に食べさせてみたのですが、どうもそんなに好きじゃないみたいです。フンギ、人間の嗜好性は高いんですけどねw

車の臭い

ちょっと更新を行っていました。今週は出かけることが割に多く少しばたばたしていました。
最近、同業のところへ行く機会が増えました。狭い業界ですので少々仕事がやりにくくもあり、良さもあり。
お客さんのところへ行く機会も多いのですが、その際にサンプルを持って帰ることが多いです。この頃は醸造系のお客さんが多いので、味噌、醤油、酒粕の類が割に多いです。車に積むと車の中が醤油の香りで充満します。そんなに悪い香りではないのですが、いかんせん営業車兼自家用車なので少し問題があったりします。
醤油粕を取り扱うようになって知ったんですが、醤油粕って案外塩分が低いです。味噌の方がずっと高いです。醤油粕って塩分もそれほど高くなくタンパクも多く、お手頃な価格で提供できるんですが、思った以上に畜産農家の方は興味を示されないことが多いです。もっとも人気がないので値段が安いという側面もあるのですが・・。

リキッドフィーディングの発酵

最近暑くなってきました。堆肥の切り返しをしていると暑くてぼーっとしてしまいます。発酵槽を区切っている擁壁にごつって・・。危ないです。
暑くなると飼料の方にも影響が出ます。当社で扱っているリキッドフィーディング向け飼料は水分が多いものが多く、発酵がかなり進みます。発酵が急激に起こるため発泡したりして扱いが悪くなります。飼料としては問題ないのですが、ハンドリングがわるくなるのはいろいろと問題が多いです。
発酵の原因は酵母です。酵母発酵が急激に起きないように酸を添加してpHを制御しているのですが、コントロールが難しいです。添加量が多すぎると飼料としての嗜好性が下がるということもありますが、なによりもコスト高というのが大きいです。以前より再三書いているように、リキッドフィーディングは液体のため乾物に換算してコスト計算しないといけないです。通常は20%程度の乾物割合なので、乾物換算すると5倍。1円のコストアップが5倍になって効いてきます。
学生から前職、今の仕事とずっと微生物相手ですが、微生物フローラのコントロールに関してはいつも苦労していますね。

養豚と産業廃棄物の許可

今日は客先から直帰したので珍しく早く家に帰ってきました。
最近精神的に疲れているので寝酒飲みながらブログ書いています。
私もこの仕事を始めて知ったことですが、養豚農家は食品副産物、廃棄物をかなりたくさん受け入れしています。とくにここ愛知県は大都市近郊と言うこともあり、昔は残飯養豚が盛んでした。今は残飯で養豚というのはほとんど無いのですが、その流れをくんで食品副産物をうまく使っているケースがよくあります。当社のお客さんもそういった養豚農家の方が多いです。
なお、食品廃棄物といっても、主に製造時に出る副産物や廃棄製品などなので非常に品質は高いです。肉質を考えると残飯を使うのは難しいのが本当のところです。
そういった食品副産物を使った養豚農家と話していると、「産業廃棄物の処理の許可を養豚農家に与えるべきだ」って言うようなことをよく言われます。許可を取得すると、今まで買っていたエサが逆にお金がもらえるようになってバラ色みたいな印象を持たれているようです。でも、私個人の意見では、養豚をしっかりやろうとするなら、あまり許可を取得することに固執しないほうがいいのではないかと思います。
処分費をもらうと言うことは、責任を持って廃棄物を処理すると言うことです。ので、発生した廃棄物を必ず処理する義務が出てきます。量が不安定な食品廃棄物では、これが結構大変なことなのです。
お金を出していたら、好きな量だけ買うことが出来ます。でも、処分費をもらう以上、量は成り行きです。エサに向かないものも出てきます。
養豚農家が処分費をもらうと、こういったものの対応に苦労することになったりします。
結局のところ、ビジネスの組立方です。処分費をもらって豚を処理機として見なすのか、それとも良い豚を育てるために高品位な食品副産物を使うのか、バランスをどこに取るかというところです。もちろん、完全な安定供給などを求めるとそれは飼料価格が高くなる要因ですので、コストを下げようとするとある程度の量変動は許容する必要がありますが。
要は、肉の品質を重視するならば処分費をもらえるようなものはあまりないっていうことです。ま、許可があればあるで価格の幅が広がるので決して無駄にはならないですが。

エコフィードと食糧自給率

食糧自給率に関するこんな雑誌の記事が載っていました。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100413-00000000-rnijugo-soci
この記事で筆者はカロリーベースの食糧自給率に疑問を示しています。畜産物は飼料の自給率が低いため、自給率は低く計算されますが、実際は国内で生産されているのにおかしいのではないかという主張です。
結局、食糧自給率を算出する目的がなにかが重要だと思います。色々と批判の多いカロリーベースの自給率ですが、国の安全保障を重視するならば採用も間違っていないと私は考えます。
実際、畜産関連の仕事をしていると、日本の畜産が海外の安価な飼料に依存していることを痛切に感じます。牧草やワラなどの粗飼料もトウモロコシや魚粉などの濃厚飼料も、みな海外産です。みなさんが飲んでいる牛乳は海外から輸入された牧草で作られ、卵も輸入トウモロコシに依存しています。
豚肉も鶏肉もここ数十年ほとんど値段が変わっていないのは、海外の安価な飼料を利用して効率的な生産が行われてきたからできたことなのです。逆に言うと、もしこの海外から調達する飼料の価格が上がったら成立しなくなるのが日本の畜産です。
そこで、エコフィードの出番ですと言いたいところですが、私はエコフィードで食糧自給率を上昇させるのはかなり難しいのではないかと常々思っています。廃棄食品を有効にリサイクルすることは非常に重要だと思っていますし、だからこそこの仕事を行っています。でも、畜産農家が使う余りに多くの飼料を目の当たりにすると正直なところ無力感があります。
当社のお客さんはエコフィードを活用しているのですが、そういった農家はごく一部。規模と効率化を優先するとなかなかエコフィードという選択がとることができません。例えば養鶏農家は非常に大規模化、効率化が進んでいるため、ほとんどエコフィードを活用することがないのが実情です。
逆に言うと、当社のターゲットとなる市場は未開拓で非常に大きいということでもありますが、国家の安全保障を考えると非常に複雑な心境であります。

注文

今日は名古屋の展示会などを回りました。風がすごい強かったですね。暑かったり寒かったりで服装を選ぶのにも困ります。
先ほどお客さんから電話があり、肥料の注文が入りました。空いている日が日曜日しかないので、日曜日出勤決定です。
当社のお客さんの農家は、有機肥料を買って頂いている方、エコフィードを買って頂いている方どちらも相当なこだわり農家ばかりです。
やっぱり、特にこだわり無ければ化成肥料を使い、配合飼料を使った方が正直ラクですからね。なんらかの目的、信念があってこそ新しいものに挑戦を続けているんだと思います。
特にうちのお客さんを見ていますと、養豚農家は政府からの保護がすくないため、逆に経営というビジョンをしっかりと持っているのを感じます。持っていない人は淘汰されていったということもあるのでしょうが。
畜産農家、とくに養豚農家は経営規模が大きいので、経営概念がないととてもやっていけないんだと思います。養豚の場合、夫婦二人の場合、母豚100頭強程度まで管理できます。すると年間出荷2000頭以上、売上げ5000万以上となります。夫婦二人でやって5000万円の売上げがある農業は他にあまりないんじゃないかと思います。
もっとも、当然ながら売上げと利益は全く別物ですが。

運搬車両

今日は暖かい日でしたね。知り合いが肥料を買ってくれたので配達で瑞浪まで行ってきました。暖かくて車運転していると猛烈な眠気が。危険です。
前よりくどくどと書いていますが、食品廃棄物やそれからつくられた飼料、肥料を運ぶときに問題になるのが運送コストです。最近は過積載に対して厳しいのでトラックの最大積載量が重要です。
運搬効率を上げるために食品廃棄物の保存処理等を行っていますが、量をまとめた後に運搬する車両がちょうどよい積載量でないと運送コストが下がりません。
当社では運搬は基本的に外注しています。廃棄物扱いになるときは産廃の収集運搬業者に、有価物は飼料問屋にお願いします。
しかし、収集運搬業者が持っている車両は会社によってまちまちです。フックロール(着脱コンテナ)車はどこもあるのですが、平ボディー、ユニック、ウイングなどは会社によって持っていたり持っていなかったり。それぞれ大きさ、積載量も違いますし、できればルート回収したいので普段どこのあたりを走っているかをだいたいこちらでも把握して、どこの収集運搬業者にお願いするか決めています。
同じ平ボディーでもユニックが付くと最大積載量が800kg程度下がります。ウイングも同様に減トンされます。この仕事を始めて最大積載量がいつも気になるため、運転中も隣を走っているトラックの最大積載量をいつも見て、「うわ、積載良くとれているな」とか「フォワードで積載2100kgってきびしいなあ」とか思っています。
個人的に飼料原料関係の運搬で比較的使い回しがしやすい車は4トン車ベースの増トンで車両総重量11トン、幌ウイングパワーゲート付で最大積載量6トン弱っていう車です。って、こう書いても知らない人にはほとんど意味不明でしょうが・・。

豚肉のブランド化勉強会

暖かくなり花粉症がひどくなってきました。スギ花粉ではなくイネ科花粉が原因のため年中花粉症ですが、3月~11月ぐらいが特にひどいですね。なんか年ごとにひどくなっていくような気もします。
昨日はうちのお客さんと豚肉のブランド化勉強会というものを実施しました。非常に活発な議論が行われて長時間の打合せで少々疲れました。
はっきり言って直接的には当社の業務と関係ないのですが、せっかく良いエサを使って美味しい豚肉が作られているのに、なかなか市場で評価されないのが残念なのでお手伝いしています。
にしても、このごろは業務の幅が広がりすぎて収拾が付かなくなってきている気がします・・。