中央畜産会発行の畜産経営情報に連載しているエコフィードの記事の第3回目と4回目がWebで公開されました。
実践的な内容としていますので、畜産関係の方はぜひご覧ください。
5回目は豚への給与の実例を書く予定です。
中央畜産会発行の畜産経営情報に連載しているエコフィードの記事の第3回目と4回目がWebで公開されました。
実践的な内容としていますので、畜産関係の方はぜひご覧ください。
5回目は豚への給与の実例を書く予定です。
補助金の報告書類も提出し終わった・・と思いきや、次の補助申請の準備をしています。いつもは大変なので補助年間一件ぐらいにしているのですが、諸般の事情で今年は二件申請です。
他方、昨今の飼料価格の高騰により当社へのエコフィード関連の問い合わせは非常に増えてきています。このことからもわかるように、社会システムの変革は経済的なインセンティブによるものが一番影響が大きいと言うことです。
配合飼料は税金も投入されている基金により価格が高騰した場合の補填があります。片方で配合飼料を安値誘導しておき、もう片方でエコフィードの普及に補助を出すというのは自己矛盾をしています。
食糧自給率を向上させるならできるだけ輸入トウモロコシを使わせないように経済誘導するのは当然であると思います。
年度末、年度初めと多忙ですっかり更新が滞っています。以前は年度末と言ってもいつもと変わらない感じだったのですが、ここ数年は補助金を受けており、どうしてもこの時期忙しくなってしまいます。このあたりの問題については後日また書かせて頂きたいと思います。
いろいろとイベント開催までには苦労が多かったですが、盛況だったのでほっとしました。
出張で山梨に向かっています。身延線の初めて乗りましたがスピードが遅い・・。山梨で大して滞在時間がないのですが、今日は丸1日つぶれてしまいます。
リキッドフィードを扱っているとよく、「製造したエサはどれくらい日持ちするのですか?」という質問を受けます。実際に試験をしてみると、25℃ぐらいの一番厳しい条件でも一ヶ月以上問題がないという結果が出ています。
大腸菌群を抑制するために、リキッドフィードではpHのコントロールを行います。pHを4.0程度より低くすることにより常温でも大腸菌群を抑制することができます。リキッドフィードはエサなので当然デンプンや糖、タンパク質が多く含まれており、そのままでは菌の培地状態になってしまいますが、pHをコントロールすることにより腐敗を防止することができます。
当社ではリキッドフィードを製造する際にはギ酸を添加します。ギ酸は決して安いものではなく、危険な薬品でもあるのですが、製品の品質を保持するためには無くてならないものです。ギ酸を添加してpHが3.8より低くなるように管理しています。
昔は漬物というとしっかりと漬け込んで乳酸菌発酵した酸っぱいものが当たり前だったのでしょうが、最近の消費者の嗜好がこういった危険性を産んでいるとも言えると思います。
飼料や微生物を取り扱っていると、通常食べているものでも結構危ないなと思うことがよくあります。逆に、食品メーカーの人や飲食店の人も微生物学的な知識があればもっと食品の安全性って担保されるのではないかなと思う今日この頃です。
近年、「食の安心、安全」が強く求められるようになってきており、皆さん念仏のように安心安全と言われています。
ただ、安心と安全は別の物であり、安全であっても安心とは限りませんし、逆もまたしかりです。
コカコーラの成分はWebサイトに掲載されています。それによると、100mlあたりの炭水化物量は11.3gです。原料から見て炭水化物=糖類ですので、350mlだと40g近い糖類が入っていることとなり、この画像は間違っていないことがわかります。(この画像には記載がないが、サイトによると39gを角砂糖で表現)
ところが、コカコーラ社のサイトには他の飲料の成分も掲載されています。
果汁飲料を見てみると、たとえばミニッツメイドオレンジは100mlあたりの炭水化物量は11.9g、グレープに至っては12.7gとコーラより多く含まれています。果汁の場合も炭水化物=糖類とみてほぼ間違いありませんので、コーラよりむしろ果汁飲料のほうが糖類の量が多いことになります。
逆に、スポーツ飲料などを見てみると、アクエリアスの場合は100mlあたり4.7gしか炭水化物が含まれていません。果汁飲料よりずっと低カロリーと言えると思います。
無論、糖類の過剰摂取は肥満だけではなく健康に悪影響ではありますが、そういった面で見るとコカコーラも果汁も変わらないわけです。極端な話、糖度が15度を超えるようなものもあるスイートコーンの方が糖の含有量が高かったりします。もっとも、飲料の方が摂取量が多くなりがちですし、果汁にはビタミンC等の成分も含まれていますのでそういう意味では同列では並べられませんが。
世間では「コカコーラ=健康によくない飲み物」と言ったイメージがありますので角砂糖が並んでいる画像をみると「やっぱり」と思いがちになってしまうのだと思います。
こういったセンセーショナルな画像が拡散しやすく、データを見ずに判断しがちな世間の傾向はゆゆしきものだと思います。データよりもイメージが主体となっている「安心」がいかに情緒的なものかという証左ではないかと思います。
センセーショナルなものは人々の関心を集めるものですから、マスコミに限らず耳目を集めたいがためにセンセーショナルな喧伝をする人は多くいます。個人的には、「○○の真実」のようなセンセーショナルなものこそ疑う姿勢が重要なのではないかと思っています。
ちなみに、私はコカコーラの味があまり好きでなく炭酸飲料がむしろ苦手なので基本的に飲みませんし、コカコーラを推奨しているわけではありません。念のため。
当社ではリキッドフィーディングという液状のエサを扱っています。液状飼料はさまざまなメリットがありますが、欠点もあります。あまり知られていないのですが、実は酵母発酵しやすいというのも欠点の1つです。
そもそも酵母とはなんでしょうか。ウィキペディアによると、真核微生物で細胞壁を持ち、出芽によって増えるものをさす、とあります。単細胞の真菌であり、アルコール発酵を行う種類が含まれています。
酵母は好気的な環境では通常の呼吸を行いますが、嫌気的な環境では糖を基質としてアルコール発酵を行います。この際、二酸化炭素を放出します。パンが膨らむのはこの二酸化炭素の作用です。酵母は糖は資化できますが、デンプンなどの多糖類は資化できません。このため、日本酒では最初に麹をつかい米のデンプンを糖化させ、それから酵母発酵を行います。ビールでは麦芽の糖化酵素を使い、デンプンを糖化させ酵母発酵を行います。
当社の製造しているリキッドフィードは原料に糖質がたくさん含まれています。シロップや砂糖など糖のそのものも多く含まれています。また、ジャガイモの皮も原料として利用しており、ハンドリングを良くするため糖化酵素を利用してデンプンを分解しています。
さらにリキッドフィードは保存性をよくするために、酸素の入らないように密閉状態で保管します。このように条件が揃っているため、リキッドフィードではかなり酵母発酵が発生しやすい状態にあります。
もう一つの重大な問題は発泡です。二酸化炭素の放出により発泡がおき、タンクなどからのあふれが発生しやすくなります。あふれるだけならいいのですが、発酵によりガスが発生し圧力が高まったため、当社ではタンクを何個か壊しています。
当社ではリキッドフィードにギ酸を添加しています。これはpHを低下させることにより保存性を向上させることが第一の目的ですが、ギ酸を添加することにより酵母発酵を抑制することができます。ギ酸には静菌作用があるため、酵母やカビの増殖を抑制することができるわけです。この前文献を見ていて知ったのですが、同じpHであっても有機酸の種類によりかなり静菌作用に差が出ます。酢酸やクエン酸では代わりにならないのです。
しかし、微生物というのはコントロールが本当に難しいです。エサを作るときも、杜氏になった気分で仕事していますw
忙しさにかまけてすっかり更新を怠っています。反省です。
ご存じのように、野菜というものは水分が多いです。キャベツなどの野菜では90%以上水分です。
しかし、水分というものはくせもので、見た目では水分量がわからないです。
キャベツは92%ぐらい水分です。ということは、固形分が8%ぐらいしかないわけです。固形分が8%だと完全に液体になるものもあります。りんごジュースは固形分が10%以上ありますが、液体です。液体になるかどうかは水分量だけではなく、組織がしっかりしているなど分子構造が強固であったり、溶解度が低かったりすると固体になります。
キャベツもジューサーなどで完全に粉砕するとスラリーになるのは水分が多い証左です。
このところ忙しい状態がひどくなっており、にっちもさっちもいかない感じです。
たまっている書類、案件を考えると気が重いです・・。
最近、炭水化物ダイエットが流行っているみたいですね。
食品リサイクルに携わっていると、炭水化物ダイエットには懐疑的です。
日本人の食品栄養バランスの調査をみると、基本的に炭水化物の摂取量は減少してきており、現在の摂取量はちょうどいいぐらいになっています。
なによりの証左として、一般的な飲食店やコンビニの残飯を豚に給与するとぶよぶよの豚になってしまいます。こう言った残飯を乾燥処理すると、油分が20%程度になります。乾燥処理をしてできたエコフィードが油でべたべたしているのをみるとちょっと恐ろしくなります。
栄養バランスはすべての健康の基本です。偏った考えが蔓延しているのにはちょっと危惧しますね。
以前も書きましたが、一昨年より愛知中小企業家同友会という中小企業の経営者の集まりに入っています。
この会では経営指針を重視しており、そういったものを作成する講座があったりします。また、経営者と使用者という対峙する関係ではなく、従業員と共に育つ会社を目指すことを基本としています。
サラリーマン時代の経験から、経営指針の重要性については感じていましたので、そういう方針に共感を覚え入会した次第です。
やはり、経営者が目指すべき方針をしっかり打ち立てなければ従業員は不安になってしまいますし、自分が行っている仕事の意味が理解できなくなります。仕事の意義が感じられることが何よりも高い仕事に対するモチベーションになると思います。
また、会では経営指針の1つとして経営理念、経営戦略も位置づけられています。自社の強みを十分に把握し、次なる戦略を構築することが経営者には求められています。
養豚農家さんとお話ししていて思うのが、農業であってもこういった経営に対する取り組みが必要であると言うことです。養豚農家は特にこの経営指針が重要であるように感じます。
養豚は外部へ支払うお金が多く、付加価値率が非常に低い農業です。また、一般的には販売価格は安いのですが、逆に言うと販売手法によっては通常の価格と大きな差額で販売ができるポテンシャルを秘めています。
飼料も配合飼料を選択すればあまり差はありませんが、当社の取り扱うようなエコフィードの場合、選択によって肉質や成長に大きな差が出ますし、当然価格にもかなりの幅があります。
農場の施設に対する投資も大きく、また投資の多寡は農場の成績に大きな影響を与えます。
このように、パラメーターが大きく投資が多く、なおかつ付加価値率が低い場合、農業の技術だけではなく経営の手腕が問われます。利益が出たときに適切な投資を怠ると農場の成績に影響しますし、無用に投資をすると短期間に経営に対する影響を与えます。経営者はどれぐらいの投資をし、どういった農場にしていくかという方針をきちんと打ち立てることが必要です。
また、特にエサは短期間に影響が出ます。コストだけを重視すると1月で肉質が悪くなってしまいます。一度評判を落とすとそれを取り返すのは大変です。
どれくらいのコストをかけ、どれくらいの肉質を求めるのか、それをきちんと方針として決めておくことがとても重要です。たまに、「とにかく低コストで、でもブランド豚を作りたい」と言われる方が見えますが、それは相反する要求で実現は厳しいです。とにかく安いエサでそれなりの豚肉を作るのか、それとも肉質を求めるのかめざすものをしっかりと決めることがとても重要です。
昔の農家はよい農産物さえ作ればよかったのですが、良くも悪くも今の農家は経営者としての資質が求められる時代になってきている、そんな気がします。