コナンと言えば最近は探偵のようですが、73年生まれの自分にとっては未来少年コナンです。再放送を見た世代ですが。未来少年コナンはよいアニメですよね。個人的には宮崎監督の作品の中ではルパンとラピュタ、それにコナンが3大傑作だと思っています。
閑話休題
コナンの中で、プラスチックを採取してエネルギーに使用しているという場面があります。今はプラスチックのリサイクルは相当普及していますが、埋めてあるものを掘ってまでリサイクルしている例はほとんど無いと思います。
結局、リサイクルが進むかどうかはコストの壁です。石油の値段が50ドル/バレルならペイしない事業でも、将来石油が枯渇したら本当に夢の島を掘り返す時代が来るのではないかと思います。
個人的には地球温暖化には懐疑的というか、現状のデータだけでは何とも言えないと思っていますが、それとは別に過去数億年の太陽エネルギーが蓄積・変換された石油を我々の世代が浪費してもいいのかと思います。CO2の排出という意味でなく、限りある化石燃料の利用という意味で何らかの対策が必要かと思います。
エコフィードシンポジウム
昨日は名古屋でエコフィードシンポジウムがありました。いろいろと教えてもらっている日大の先生と小田急の人が講師をされていました。うちのお客さんの養豚農家や食品事業者さん、同業のエコフィード業者と知った顔が多く、なんか変な雰囲気です。
昨日は午前中現場で作業してそのまま会場へ行ったので、エコフィードをトラックに積んだままコインパーキングへ駐車。エコフィードシンポジウムにエコフィードを持って行っていたのはおそらく自分だけです。[E:typhoon]
ところで、昨日のシンポジウムのお題は「エコフィード普及のために」という感じのものでした。でも、エコフィード普及を一番阻害しているのは、昨日のシンポジウムを主催している配合飼料安定供給機構です。
ここは、その名前の通り配合飼料を安定的に供給するための組織で、配合飼料の値段が上がったら基金から補填金を出すという組織です。エコフィードを使うか使わないかはやっぱり結局値段です。配合飼料が安ければ、だれも手間がかかるエコフィードなんて使いません。トウモロコシに税金でもかけて、その分農家への戸別所得保障をだせばエコフィードの普及なんて難しくないと思います。
ま、こういうシンポジウムをやるっていうのは、これがホントのマッチポンプだと思いますね。
堆肥の切り返し
今日の午前中は堆肥の切り返しをしていました。
堆肥の切り返し、知らない人からは「なんか場所を動かしているだけなんじゃない?」と言われますが、結構気を遣いながらやっています。
まず、あんまり固まりができないように気をつける必要があります。
あと、切り返しながらいろいろと観察しています。
嫌気性になっている部分がないか・・嫌気性になると含まれている鉄が還元的になり色が黒くなります
品温はどうか・・蒸気の上がり方で判断します(ホントはきちんと温度測定した方がいいんですが)
含水率は下がっているか・・堆肥の崩れ方で含水率が変わります(含水率は切り返しの度に測定しています)
窒素の揮散が起きていないか・・アンモニア臭がすると窒素揮散が発生しています
微生物のフローラに変化はないか・・材料によってフローラが大きく変化します
冬場になり堆肥の品温が下がりやすく、水分の揮散が悪くなっています。ので、最近は汚泥に加える副資材の量を増やしています。
バイオディーゼル由来のグリセリンを加えると、1週間もしないうちに品温がドンとあがります。放線菌が増えて、表面が真っ白になります。こういうのを見ると、堆肥作りって本当に奥が深いなぁと思います。
ただ混ぜればいいって言うものじゃないんですよ。ホントに。
焼きそば
先日ですが、焼きそばをエコフィードの原料に使用できないかという問い合わせがありました。
結論から言うと、現状では難しい部分があります。
今、エコフィードのメインの供給先は養豚農家です。豚のエサは油が少なめです。焼きそばの麺は油がたっぷり塗ってあるので、使いにくいです。焼きそばで使っている油は大豆油などの植物油です。植物油には不飽和脂肪酸がたくさん含まれています。これが多いと、肉質に顕著な影響を与えます。例えば、脂が厚くなりすぎる、脂の融点が低くなる(肉屋に嫌われます)、脂の風味が悪くなるなど・・。
現代人の食生活は非常に脂が多く、スーパーからの廃棄食品などは油だらけです。そういったものも行く末は何らかの方法で扱えるようになりたいとは思いますが、今のところ難しいのが正直なところです。そういった理由から、当社で扱っている原料の多くは食品工場などから発生する酒粕等々の副産物です。
しかし、この仕事始めて本当に現代日本人は油を取りすぎていると実感しました。ちなみに、自分は揚げ物断ちしています。人と食事するとき以外は揚げ物食べません。おかげさまでメタボ知らずです[E:typhoon]
産業廃棄物処分業の許可
エコフィード製造のために容器分別機と破砕機を導入しました。エコフィードの原料は処分費をもらっている(=原料受入の際にお金を頂いている)ものもあるので、当社は産業廃棄物処分業の許可もあります。
しかし、産業廃棄物処分業の許可を取ると、いろいろ手間が多くて大変です。機械を入れ替えるのも、すべて許可が必要となるのです。
今回はその他にもいろいろと変更内容が多かったため、結構時間がかかりましたが無事許可の変更も完了しました。これでようやく営業をすることができるというものです。
破砕処理や容器分別を行うことができるようになると、いままで取り扱うことができなかった原料を扱うことが可能になります。また少し忙しくなりそうです。
リキッドフィーディングのコスト試算
なんか寒い日々が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
リキッドフィーディングでは水分が多いため、配合飼料より与える量が増えます。
では、採算に乗るためにはどれくらいのコストに抑える必要があり、原料コストはどれくらいになるのでしょうか。
今、配合飼料の価格を仮に40円/kgとします。リキッドフィーディングですと、いろいろと手間もかかりますので許容できる価格は30円(乾物あたり)と設定します。
リキッドフィーディングは水分20~22%程度です。水分20%ですと、乾物あたり30円の飼料は30/(100/20)=6円/kgになります。この金額が農家への納入価格となります。
農家への運賃が2円/kg、飼料問屋の管理費が2円/kgかかるとすると、当社の出荷価格は2円/kg。
当社の飼料製造コストが仮に10円/kgとすると、-8円/kgです。
この計算はあくまで一例ですが、とりあえず原料(特に水分が多いもの)を購入しているとリキッドフィーディングはなかなかコスト的に厳しいです。また、配合飼料の市況も変動が大きいため、配合飼料が安くなるとメリットが少なくなります。
もともと飼料の値段は安いので、それと競争するのは結構大変です。1kg40円のものってなかなかありません。ミネラルウォーターよりも安いわけですから。1円、2円/kgの世界でせめぎ合っていると、なんか感覚狂って来そうな気もします。