今日はひさしぶりにフレンチを食べに、お客様でもあるホテルアークリッシュのメインダイニングkeiに行って来ました。
前菜は旬の柿を使ったもの。柿はベルファーム鈴木さんのところの早秋です。
ゴールデンウィークもすっかり終わりですが、皆様いかがお過ごしですか。
当社は年中週休二日、祝日は完全出勤という勤務体系です。というわけで、連休は土日のみのお休みでした。
普段は土日も出勤したり家で仕事をしたりすることが多いのですが、今週末は久しぶりにのんびりと過ごしました。
その他にご飯と味噌汁です。というわけで、春を満喫しました。
先日、三河トコ豚極め隊の活動の一環として、豊根村の廃校で作っていた生ハムの試食を行いました。
去年の11月から熟成を始めたのですが、今年の秋に関係者を集めて試食会を行う予定なのでその前に味見(というか毒味w)をするための試食です。
割と適当なレシピで作りましたので美味しくできているかどうかかなり不安でした。全体にカビも生えていてあまり見た目が良いとは言い難かったのも不安の一因です。
ところが、カビを洗い落とした生ハムはかなり美味しいそうな見た目になりました。鼻を近づけると生ハム独特の芳香がします。ちょっと期待できる感じです。
期待に胸を躍らせて切り分けて食べると、これが予想以上に美味しい!生ハムにはかなりうるさいと自負しているのですが、どこに出しても胸を張れそうな美味しさです。
今回表面だけ切ったので実際には中の方までは熟成が進んでいないかもしれませんが、とりあえず今のやり方でおおむね行けそうな感じです。今年の秋はもう少し仕込量を増やしていきたいと思いますので、こうご期待。
いよいよ梅雨入りして雨が多い東三河です。
梅雨と言えば梅の時期。というわけで梅酒を作りました。毎年梅酒を作っていますが、レシピを毎回変えています。今年は試みで芋焼酎の原酒で作りました。
左が今年仕込んだもの、真ん中が去年、瓶が3年前のものです。去年のものはラム(バカルディ)でつけたのですが、これが大正解でした。おそらく今まで作った中で一番美味しい気がします。ラムって案外安いですし、お勧めです。
ちなみに、つけた後の梅の実は美味しく食しています。ただ、アルコールがかなりきついので気をつけないと飲酒運転になってしまいます。
去年の記事にも書きましたが当社では梅酒の梅のリサイクルをしています。去年は機械が小さかったので処理に苦慮していましたが、今年は粉砕機の追加導入をしたのでかなり効率よく処理できるようになりました。
ですが、ちょっと粉砕の目が荒かったらしくお客様の養豚農家でポンプが詰まるというトラブルが発生。粉砕粒径は気をつけないといけないですね~。
来週の環境展の準備が忙しくてばたばたです。来週一週間出張なので、その前に溜まった仕事をこなさなければいけないので大変です。明日の日曜日も出勤して来週の仕事を前倒しでする予定です。
暑くなってきたので冷や奴とかが食べたくなる時期です。当社はリキッドフィーディングというヨーグルト状の飼料を製造しています。どろどろの液状なので豆腐のようなものも設備的には使用することができます。ですが、実は豆腐は豚の餌として向いていません。意外なのですが、「油が多すぎるから」使用が難しいのです。
豆腐も種類によって成分がかなり変わりますが、木綿豆腐の成分は食品成分表によるとこんな感じです。
水分 86.8%
タンパク質 6.6%
脂肪 4.2 %
炭水化物 1.6%
水分が多いので固形物の割合が低いのですが、乾物あたりで計算すると
タンパク質 50%
脂肪 31%
炭水化物 12%
となります。確かにタンパク質が多いのですが、脂肪が30%も入っている食品は牛乳と豆腐ぐらいです。たとえば、脂が多い印象がある牛肉ですが、もも肉ならタンパク質:脂肪は2:1ぐらいですので、豆腐より脂肪分が少なくヘルシーということになります。
豚の飼料はカロリーが低いことが求められていますので、油脂含量が高い豆腐は使用しにくいです。
豆腐に含まれる油はリノール酸という不飽和脂肪酸です。動脈硬化にいいと言われている不飽和脂肪酸ですが、摂取した脂肪が体内に蓄積しやすいという特徴があります。融点が低いリノール酸が多くなると豚肉のしまりが悪くなり、食味に影響が出る場合があります。そういった意味からも使いにくい素材ではあります。
豆腐工場では角が欠けたり等の理由でかなりの量の豆腐が廃棄されています。利用したいのは山々なのですが、どんなものでも飼料になるわけではないのです。
豆腐は禅寺のお坊さんがあれで生きていけるぐらいですので、かなり高カロリー、高タンパクな食品だということです。よく、自然食とかを推進している方は「肉は脂が多くて栄養バランスが」っていうことを言っていたりしますが、食事の栄養計算をすると案外高カロリーで肉食べていた方が栄養バランスがいいケースもあったりするわけです。
飼料の仕事をして思うのですが、栄養成分は一般的なイメージと案外違っていたりします。きちんと分析した値を見て判断することが重要だと思います。
すっかり更新が滞ってしまいました。締め切りのある書類はおおむね終了して時間が少し取れるようになってきたのですが、依然として机の上が片付かず雑務に追われています。展示会の準備などもあるので、連休は出勤予定です。
先日、三河トコ豚極め隊で行っている生ハムの試作の点検に行って来ました。(以前の投稿はこちら)
半年経過して熟成が少しずつ進んできているようです。それらしい香りがしてきました。私はこの手の熟成させた食品には目がないので、とても楽しみです。ブルーチーズ、生ハム、からすみ、塩辛etc.
熟成の美味しいさの秘密はアミノ酸の含量増加にあります。タンパク質はアミノ酸がたくさんつながってできています。タンパク質は水に溶けませんので、旨味を感じることができません。熟成というのはこのタンパク質が分解してアミノ酸の形になるプロセスです。
肉や魚などのタンパク質が多い食品を腐らないように保管すると、微生物や生物が持っている酵素などの働きによりじょじょにタンパク質が分解していきます。そのままでは遊離のアミノ酸が少ないものでも、人間が感じることができるアミノ酸量となるわけです。
では、グルタミン酸Na(味の素=アミノ酸)やイノシン酸などのアミノ酸を添加すれば同じような味になるのかというと、一概には言えません。確かにこう言ったアミノ酸を添加すれば旨味は増えます。でも、熟成の旨味と比べると深みに欠けます。
熟成された食品は多くの種類のアミノ酸やペプチドを含みます。これは、もともとタンパク質が多くの種類のアミノ酸を含むこと、熟成の過程で微生物が新たなアミノ酸を合成することにより、アミノ酸の種類がバラエティーに富むのだと思います。また、熟成の過程で芳香成分も増えます。これが、味に深みが出る理由だと思います。
私がこのように思うようになったのも、熟成が短いラックスハムと、長期熟成の生ハムを比較して味わいに大きな違いを感じたからです。ラックスハムにはアミノ酸が添加されていたにもかかわらず、旨味感はあきらかに長期熟成のものの方が高かったです。おそらく、ラックスハムはアミノ酸添加しなければもっと味が薄くなると思います。
本当にいい素材を使って、手間暇をかければアミノ酸なんて入れなくても美味しいと思います。加工品メーカーの人はすぐ「グルソー(グルタミン酸Naのこと)入れなければ味が出ないよ」って言いますが、本当に美味しいものを作りたければよい材料と調味料を使って手間暇かけて作るべきでしょう。
佃煮とか本来は旨味の固まりであるはずの食品にアミノ酸が入っていたりすると、ちゃんと作っているのか心配になります。加工品メーカーも、材料や調理方法に自信があるならアミノ酸に頼らないで作って欲しいですね。
今日は久しぶりに早く帰宅したので、夕飯にセロリの中華風炒め物を作りました。
今日使ったセロリは横地愛菜園のものです。横地君、若手農業者としてがんばっていて、個人的に応援しています。
ちなみに、今日の夕飯は他に
・セロリと牛肉の炒め物
セロリ 田原産
牛肉 愛知県産交雑牛
ニンジン 実験圃場
ネギ お客様の家庭菜園
・ニンジンと里芋の煮付け
ニンジン 実験圃場
里芋 豊川産
・ハクサイの煮浸し
ハクサイ 豊川産
アミエビ 知多半島
・味噌汁
タマネギ 北海道産
油揚げ 愛知県産大豆使用
・米
はえぬき 山形産
といった感じで、わりと地元産のものを使っています。(ちょっとカロリーが多いかな~。)
地産地消にこだわっていると言うわけでもの無いのですが、豊川市は地元農協が産直に力を入れているので地元の食材が安価に手に入るということが大きいです。そのうち、ほぼ知り合いだけで食料をまかなうことができるのではないかなと思っています。
地産地消って案外非効率なこともありますが、産直で買う分には効率的に安く買うことができます。でも、愛知県は農業生産が多く、特に地元豊川市は多品種少量生産の農業が盛んなので産直が成立しやすいという背景があります。地元で美味しい農産物が手に入るなら地産地消を推進すべきでしょうが、気候条件等で品質がいいものが採れないケースも多々ありますので、地元にあえてこだわる必要はないと個人的に思っています。
まあ、美味しければ何でもいいのですが ^^;
と、今日は生産者の思いを感じながら料理したのですが、肝心の味は(”;)ウーン自分的には70点ぐらいかな。セロリが悪いわけではなく自分の料理の腕の問題ですね。適当レシピなら得意なのですが、どうもちゃんと料理本通り作るとなぜかうまくできないです・・。
たまには仕事の話以外を。
今日の夕飯はおでんでした。我が家では「おでんは長く煮込んだ方が美味しい」という理念(^_^)の基、長期間にわたり追加投入を繰り返して食べ続けます。食べる→投入→食べるの繰り返しです。今食べているのは年末からのものなので、1ヶ月近く経っている計算です。なお、毎日だと飽きるので、1日おきに食べます。
とは言っても、腐ってはいけませんので毎日火は通しています。パスチャライゼーションの曲線を元に、80度以上になるようにしています。微生物学的な知識が役に立ちますね。なんてえらそうなことを言っていますが、以前温度設定が甘くクリーチャー(おそらく産幕酵母)を発生させて全廃棄になったことがあります・・。
この巨大な寸胴で煮込んでいます。
もちろん、だんだん味が薄くなったり煮詰まったりするので、そのあたりは適宜調味料を追加しています。美味しいおでんを作るためには味醂も醤油もいいものを使わないとダメですね。味醂は本場の三河味醂の愛桜3年熟成を使用しています。
今回はウズラの卵も入れてみました。この卵はお客様でもある豊橋養鶉(ようじゅん)農協のものです。実はおでんにウズラ卵を入れるのは初めてですが、濃厚で鶏卵とは違った味わいがありますね。
さすがに1月経つとそろそろ雑味が出てくるので、おでんとしては終了する予定です。が、この煮汁は煮物に再利用します。たくさんのエキス分が出ているので、ものすごい旨味ですよ。
ようやく冬らしくなってきた東三河です。今日は実は誕生日でしたので夕食はささやかにステーキでした。といっても、牛肉ではなくポークステーキです。当社の取り扱い飼料はほとんどが豚向けですので、豚肉の消費拡大に貢献すべく豚肉を積極的に食べることにしています。
実は、これは当社のお客様の群類畜産さんから「国産、輸入を問わず豚肉を食べて消費を拡大していくことが重要」と教えられて以来実践しています。
飼料を扱うようになり、豚肉を食べる機会が増えて豚肉の調理の腕が上がった気がします。豚肉を美味しく食べるポイントは、火を通しすぎないことです。そのためには料理前に室温に戻しておいたほうがいいです。
今回の肉も実はお客様の豚ではなく、あいち経済連の銘柄豚「みかわポーク」を使っています。みかわポークは配合飼料を食べさせた豚の中では美味しい方だと思います。今回は河合果樹園さんのレモネーディアとオリーブオイルでマリネして、ソースもマリネ液とワインを煮詰めて使っています。
つけ合わせでタマネギとコールラビをかるくソテーしたものを添えていますが、コールラビは実験農場で収穫したものです。コールラビはしっかりと火を通した方が美味しいですね。おなじく実験農場で収穫したニンジンもマリネして添えてあります。
料理は好きですが、適当なレシピだと美味しくできますがきちんとレシピに沿って作るのは苦手です。性格が適当だからかもしれません。
ところで、最近黒毛和牛の肥育屋さんから引き合いを頂いています。取引が始まったら、先の理屈で言うと黒毛和牛をもりもり食べなければと言うことになるのでしょうが、財力的にちょっと厳しいですね ^^;